北京五輪考察8(水泳、女子レス、陸上、卓球、体操、…etc)

北京五輪考察8(水泳、女子レス、陸上、卓球、体操、…etc)

ウサインボルトの驚異的な世界新記録を観た翌日にマイケルフェルプスが八冠の大偉業を成し遂げる。これこそ五輪の醍醐味ではないでしょうか。

 

というわけでフェルプスが見事に八冠達成!最後のメドレーリレーも世界新で圧勝しました。いやーとうとうやってのけましたね。オリンピック史上に残る大記録。

 

 

もし今「歴史上最も偉大なスポーツ選手は誰か」というアンケートをしたら誰に票が集まるでしょうか。サッカーファンならペレ、野球ファンならベーブルースあたりを挙げるか。

 

カールルイスやマイケルジョンソンを挙げる人もいるでしょうしコアな人はアレキサンダーカレリンなんかを挙げてくるかもしれない。

 

でも私は間違いなくマイケルフェルプスであると断言しますね(といっても別に今大会八冠を達成したからというわけではなく4年前のアテネから常にそう思っていましたが)。

 

 

例えば今いる各界のトップスポーツ選手と比較してみてもウサインボルトよりも速く走れる選手は今後現れるかもしれない。ロナウジーニョより上手いサッカー選手やイチローよりもヒットを打つ野球選手だって出てくるでしょう。

 

しかしマイケルフェルプスほど五輪や世界選手権で金メダルを獲りマイケルフェルプスの世界新記録を一人で全て更新するような選手は未来永劫現れないのではないか。私はそう思います。それほど彼は偉大な選手なのです。

 

 

そしてフェルプスの大偉業の影に隠れてしまいましたが日本のメドレーリレーチーム。宮下純一、北島康介、藤井拓郎、佐藤久佳の四人も見事銅メダル獲得!世界記録を超えるペースで泳いだアメリカ、豪州に追いすがりましたね。見事なレースでした。

 

 

伊調馨が金メダル

 

さて続いて女子レスリングですが伊調馨が金メダル!そして浜口京子が銅メダル!まあ前大会と同じなのですがw。四選手全員前回と同じ結果とは。

 

馨は無敵の女王でありながらも準決勝、決勝と非常に苦しんだ。対照的に浜口は調子が良くて三位決定戦でも見事に勝利した。でも準決勝で勝てなかった。

 

吉田沙保里、伊調馨は五輪に愛され伊調千春、浜口京子は愛されなかった。もうそれに尽きるのではないかと思います。千春にも浜口にも本当に金メダル獲ってほしかったですがそれでも試合後の彼女達の表情は清々しかった。

 

本当にお疲れ様でした。これで私が金3と予想した女子レスは金2に終わってしまいました。

 

 

女子マラソンは中村友梨香が13位、土佐礼子が途中棄権という惨敗。野口みずきも土佐礼子もやはり調整の難があり戦える状態だったのがマラソン二戦目の中村だけでは勝負になりませんでしたね。

 

しかし野口の欠場は本当に観てて残念でした。メダルがどうのこうのではなくポーララドクリフ、キャサリンヌデレバ、周春秀の三人が二位集団にいた時「この中に野口がいたらどうなるだろう…」という想像がどうしても頭をよぎってしまったんですよね。

 

おそらく今大会は女子マラソン四天王が揃い踏みして雌雄を決する最初で最後のチャンスだったと思います。そしてもし実現したら最高のレースになっていたと思いますが残念ながら実現することはありませんでした…。

 

 

室伏広治も五位でメダル獲得ならず。正直全盛期は過ぎてしまったのかな…と思います。昔の室伏はコンスタントに80m越えをする中で83mや84mを一回は投げて勝ってきた。それが今は80mを越えること自体必死なように思えます。

 

今日も80を越えたのはたったの一回のみ。ライバルはティホンだデフヤトフスキーだという前にまずは自分が記録を伸ばさないことにはどうしようもない。

 

結果的に昨日私が言った「金メダルラインは83、メダルラインは81」という予想は当たっていたのですがそれにしてもトップアスリートがずっとトップを維持するのは本当に難しいことなんだなと思い知らされます。

 

 

これで陸上は金メダル0に終わることが濃厚になってしまいました。前回は2、私の予想は1だったためやはり昨年の世界陸上から続く低迷から抜け出せていないということなのでしょう。

 

実際為末大や成迫健児、醍醐直幸も予選で落ちてしまっています。残った選手が意地を見せることができるかどうか。

 

 

卓球は男女とも惜しくもメダルならず。いやーどちらもあと一歩までいったんですが…。世界選手権では男女とも銅メダルを獲得しました。

 

しかし世界選手権の銅メダルは2つ。それに対して五輪の銅メダル枠は1つです。その減らされた1枠で涙を飲んだのが日本だった…。男女とも素晴らしいメンバーが揃っていたため日本卓球界悲願のメダルを獲得できなかったのは本当に残念。

 

次はシングルスも始まるのでそこで改めて頑張ってほしいものです。

 

 

体操種目別は惜しかった内村

 

体操の種目別は床の内村航平、あん馬の富田洋之ともに5位。いやー内村は惜しかった!演技の途中で組合せ技が抜けてしまうミスが痛かったです。あのミスさえなければ…。

 

このミスで演技価値点のA得点は−0,1、さらに組合せの加点の+0.1も貰えず本来の演技から少なくとも0,2点は損していることになります。そして今日の内村の得点に0,2を加えたら銀メダルには届いていたはずなんですね。

 

 

世界選手権覇者やアテネの銀メダリストも相次いで失敗する中、今回は本当にチャンスだった。そのチャンスを活かしきれなかったのが内村の今の実力でもある。

 

団体決勝は日本の他の五人がいた。個人総合も富田と同じ組で周っていた。しかしこの種目別では日本人が同じ場所にはいない…。そのような状況が精神的な焦りを生んでしまったのかもしれません。

 

富田のあん馬は逆にできる限りの演技をした上での五位なので仕方ありません。

 

 

その他ソフトボールが決勝トーナメント進出を決めたり女子バレーが負けたものの同じく決勝トーナメントにコマを進めたりなどがありました。

 

女子バレーは4位通過のため一回戦では別ブロック1位で勝ち上がった世界ランク一位のブラジルと当たってしまいます。これは相当厳しいですが頑張ってほしい。

 

 

というわけで今日3つメダルを獲得したことで今日までで金が8個、そして全体のメダル数は20となりました。目安となる二桁金メダルとトータル30個のメダルは今後有望種目が少ないことを考えるとなかなか難しいかもしれない…。

 

 

明日の見所

 

では明日の見所。まず陸上で男子200予選が行われます。あのウサインボルトは200が本職の選手。もはや明日はどれだけ手を抜いて走ってくるかが逆に注目でしょうかw。末續慎吾や高平慎士も出てきます。

 

そして女子棒高跳びではエレーナイシンバエワ登場!

 

前回のアテネでは世界記録を樹立。今季になってもすでに二回世界記録を更新しています。前回のアテネで樹立した4m88という記録から4年間で5m04まであげました。さらなる記録更新はあるのでしょうか。

 

 

女子800決勝も面白い。昨年の世界陸上覇者のジェプコスゲイ対今年になって新星のごとく現れた世界ランク一位のパメラジェリモの対決。

 

その二人に銀メダルコレクターの(そして俺が個人的に応援しているw)モロッコのベンハシやベテランのマリアムトラやスベトラーナクリュカやアンドレアノアのロシア勢も絡んできます。最後の直線まで誰が勝つかわからない大熱戦が繰り広げられることでしょう。

 

そして最大の目玉は男子400ハードル!バーションジャクソン対カーロンクレメントのアメリカ勢対決に注目。去年の世界陸上ではバーションジャクソンが準決勝でハードルを失敗してしまったためカーロンクレメントの一人勝ちでした。今度こそ決着なるか。

 

 

野球は負けられないカナダ戦。ここを落とすと本当にもう後がない。悲願の金メダルのためにもう絶対負けられません。

 

なでしこジャパンのベスト4を賭けた試合もあります。今度こそアメリカに勝って欲しい。

 

あと体操の種目別、ソフトボール、男子バレーなどもあるのですが体操は日本選手はでませんし他の二つもすでに結果が出ているため割愛w。

 

 

というわけで明日は実施競技的にメダルを獲れそうなものがないので開幕から九日間連続で続いてきた連続メダル獲得は多分途切れてしまいそうなのですが世界のトップアスリートの戦いを純粋に楽しむことにしましょう。

 

 

 

 

 

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