北京五輪考察11(ソフトボール、女子サッカー、陸上、…etc)

北京五輪考察11(ソフトボール、女子サッカー、陸上、…etc)

今日の話題はなんといっても女子ソフトボール!アメリカに勝って悲願の金メダル!やったー!

 

アトランタでは四位、シドニーでは二位、アテネでは三位。どうしても頂点に届かなかったこの種目で三連覇中のアメリカを破り見事に金メダルを獲得しました。

 

実力ではやはりアメリカのが上でした。投手力は互角でしたが攻撃力が全然違う。現に今大会の対戦成績は1勝2敗で負け越し。ではなぜ日本は勝てたのか。

 

 

上野由岐子の頑張りを勝利の女神が見て勝たせてあげたとしか考えられません。二日で三試合四百球の力投。本当に上野は頑張った!

 

良くも悪くも上野頼みのチームでしたがエースとしての重圧、三試合連続で投げる体力、そして決勝トーナメント三連戦という精神的にも大変な中で文句のつけようがない投球を見せましたね。

 

決勝は先制した後満塁のピンチを防いだその後に追加点、さらに満塁のピンチを防いでまたまた追加点とこれ以上ないというくらい理想の展開に持ち込むことができました。いやー本当に上野お疲れ様!やはり勝利の女神は頑張ってる人を見捨てないんですね。

 

 

なでしこジャパンは惜しくも四位

 

女子サッカー三位決定戦は残念ながらドイツに負け。いやー試合全体を通しては日本の方が優勢だったのですが…。延長がなく引き分けなら即PK戦というルール上絶対に与えてはいけない先制点を与えてしまった。あの先制点で試合が決まったと言ってもいい。

 

それまで順調に攻めていた日本があの一点で焦ってちぐはぐな攻撃を繰り返し、しまいにはカウンターを食らって逆にピンチを多く作っていた、そしてしまいには追加点を奪われた。日本がノルウェーや中国を負かしてきた時とまったく同じようなパターンですね。

 

やはり男子の代表の考察でも度々書いているのですがいい時に点を取れないと必ず苦戦する。今日は前半で先制点をとれていたらほぼ勝利は確実だったのではないでしょうか。

 

 

しかしなんだかんだで勝ったのはドイツ。強いのもドイツ。攻められつつもワンチャンスを活かしたのはある意味作戦勝ちとも言える。ベスト4に残ったチームは世界ランク1,2,3位のアメリカ、ドイツ、ブラジルに10位の日本。

 

この4国の中で日本が4位に甘んじたのはある意味当然と言えた。本当の実力の差が最後に出たのでしょう。しかしそれでもこのベスト4は本当に勝ちのあるベスト4だったと思います。

 

 

陸上の4継はメダルチャンス

 

陸上では4×100リレー予選で日本が三位通過!さらにアメリカ、ナイジェリア、イギリスがバトンミスで失格!これはメダルが大きく近づいてきましたね。

 

私は毎大会このリレーではメダルを期待しているのですが客観的に戦力分析をしてみたところ戦前の予想というか実力的な順番は

 

1、ジャマイカ
2、アメリカ
3、トリニダートトバゴ
4、イギリス
5、日本
6、ナイジェリア

 

というものだったと思います。正直メダルは厳しいかと思った。しかしアメリカ、イギリス、ナイジェリアが失格したことで

 

1、ジャマイカ
2、トリニダートトバゴ
3、日本

 

となる!他の国でこの3国に勝てる国はおそらくありません。実力さえ出し切れれば間違いなくメダルいけるでしょう。

 

ウサインボルト、アサファパウエルに加え100ファイナリストのマイケルフラッターまで出してくるジャマイカにはまあまず勝てません。ジャマイカはジャマイカで勝手に世界記録目指しててくださいw。

 

そして100二位のリチャードトンプソンにマルクバーンズ、アームストロングまでいるトバゴに勝つのもちょっときつい。でも三位ならいける!銅メダルならいける!集大成となる朝原宣治に最後にメダルを…

 

 

女子200決勝ではベロニカキャンベルがアテネに続き連覇!昨日自分はアリソンフェリックスが圧倒的に強いと書いたのですが見事に外しましたねw。ベロニカも21秒台を出してきました。

 

このタイムは去年の世界陸上でアリソンが圧勝した時のタイムとほぼ同じ。今大会はベロニカもきっちり合わせてきましたね。それにしても今大会アメリカ短距離勢の不振は深刻。

 

 

男子400決勝ではラショーンメリットが優勝。そしてジェレミーウォーリナーが二位でデービッドネビルが三位。アメリカの1,2,3フィニッシュです。メリットも強かったですがどちらかというとウォーリナーの不調が響きましたね。

 

今回のメリットの優勝タイムは43,75。去年の世界陸上はウォーリナーが43,45で勝ってますからウォーリナーが本調子だったらわからなかった。

 

 

男子110ハードルはやっぱり強かった世界記録保持者ダイロンロブレス。これは予想通りw。オリバー、ペイン、ドゥクレが絡むという展開も予想通りでしたがちょっとロブレスとの差は大きかったですね。今度こそ劉翔との対決を観たい。

 

 

さてここまで11回に渡って北京五輪考察を行ってきましたが残念なお知らせがあります。実は私は明日から25日まで私用で家を離れてしまうのでその間の記事は書けません。

 

注目の競技は現地でも観るつもりですが次日記を書くのは閉会式後ということになります。

 

まあその間の競技も全て帰ってきたらフォローしますしその後は大会全体の考察なんかもやるのでその辺はご了承くださいな。というわけで今日は閉会までの見所を一挙紹介。

 

 

22日の見所

 

まずは明日22日の見所。ここはやはり4×100決勝を推したい!野球なんかも注目なんですがやっぱり一番はリレーでしょう!

 

女子マラソンが負け室伏広治も負けメダルゼロになりそうな日本陸上界を救うのは彼らなのか…。世界大会通じて初のメダルを獲得することができるか、そして朝原の悲願は達成されるのか…。本当にこれは注目です!

 

末續慎吾、朝原宣治のベテラン勢の調子は去年の世界陸上の時よりも悪いので去年出した38,03のアジア記録を塗り替えるのはちょっと厳しいでしょう。しかし38,30くらいで走ってもほぼメダルは堅いと思われる。あとはバトンミスさえなければいけるはずです。

 

女子のリレーでは100で1,2,3位を独占したジャマイカがこちらも圧倒的に強い。ここも世界新が期待されます。

 

 

あと陸上では女子走り幅跳び決勝のタチアナレベデワだったり男子走り高跳びのブラッドウォーカーだったりそれなりに陸上ファンにとっては楽しみな競技があります。

 

ですがイケクミも澤野も出ないしウサインボルトやエレーナイシンバエワのようなスーパースターも出ないので一般の人にとってはあまり興味を持てないかもしれません。というわけで割愛w。

 

 

野球では決勝進出を賭けて韓国と対戦します。予選一位と四位で調子は韓国の方が上向きですが地力では日本の方が上。勝負は互角と見ています。予選リーグでミスが出た継投を今回はしっかりできるか。

 

おそらく先発は杉内俊哉でもう4,5回あたりから涌井秀章、成瀬善久あたりにスイッチしてくるでしょう。そして終盤は三大ストッパーで逃げ切るという戦法。先制点を取ることと杉内が大崩れしないことがなにより重要でしょうね。

 

 

23日の見所

 

そして23日の見所。まずは野球の決勝&三位決定戦があり日本はどちらかに出場してきます。もちろん決勝に出てきてくれると信じていますけどね。

 

先発は和田毅で途中からダルビッシュ有、そして締めはいつも通り三人のストッパーで、という皮算用か。やっぱりあがってくるのはキューバかな。WBCの時と同じように準決勝で韓国に勝って決勝にキューバに勝って金メダル!というのが観たいです。

 

今日までで金メダル獲得数は9。目標の二桁金メダルまであと一つです。もう野球で獲らなきゃどこで獲る!

 

 

シンクロのチームも決勝。デュエットではメダルを守りましたがチームでもメダルを守ることができるかどうか。野球でメダルを獲得しシンクロでもメダルを守ったらこの時点でメダル総数は26になります。

 

 

陸上では女子走り高跳びにブランカブラシッチが登場。去年の世界陸上で優勝して以来圧倒的な強さを誇っています。スウェーデンのカイサベリークイストも引退しましたしいまや敵無しでしょう。世界記録の可能性だってあります。

 

そして4×400リレー。通称マイルリレーも決勝。注目はなんといっても男子のアメリカ!

 

400で1,2,3位と独占したメリット、ウォーリナー、ネビルの三人に400ハードル金メダリストのアンジェロテイラーという布陣で臨むことになるでしょう。強すぎますw。世界記録も考えられる。

 

 

男子サッカーの決勝もこの日。決勝のカードはアルゼンチン対ナイジェリアです。アトランタの時と同じ組合せですね。

 

やはりメッシ、アグエロ、リケルメらスターがいて優勝候補のオランダ、ブラジルを立て続けに破ったアルゼンチンが有利だとは思いますがナイジェリアもアトランタでは決勝でアルゼンチンに勝ってますからね。簡単な試合じゃないと思います。

 

それにしてもアトランタはナイジェリア、シドニーはカメルーン、アテネはアルゼンチン、そして北京ではアルゼンチンかナイジェリアと五輪サッカーはとにかくアルゼンチンかアフリカ勢が強い。

 

 

最終日の見所

 

最終日の24日では男子マラソンがあります。尾方剛、大崎悟史、佐藤敦之の三人の日本勢は少なくとも私が今まで観てきた過去四大会の中では史上最強の三人ではないでしょうか。

 

長いこと五輪ではメダルから遠ざかっていますがそろそろ男子マラソン復活といってほしい。世界記録保持者のハイレゲブラセラシエや去年の世界陸上王者のルークキベトが欠場するのも追い風ですね。

 

最大のライバルはカタールのシャミになるでしょう。惨敗した女子のぶんも頑張ってほしい。

 

 

そしてバレーボールや新体操、卓球の決勝が行われたあと閉会式となるわけです。

 

 

まあ明日リレーで銅を獲って23日に野球で金&シンクロで銅くらいとって24日に男子マラソンでもメダルを獲れればメダル総数28になるのですがね。

 

そして18日に一日途切れただけであとは全日程でメダル獲得というアテネ以上の記録もかかっているので(アテネではメダルを一つも獲れなかった日が二日ありました)期待したい。とにかく閉会式のその日まで五輪を楽しみたいですね

 

 

 

 

 

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