南アフリカW杯アジア最終予選 対ウズベキスタン代表戦の考察(アウェー)

南アフリカW杯アジア最終予選 対ウズベキスタン代表戦の考察(アウェー)

アウェーのウズベキスタン代表戦で見事1−0で勝利し世界最速W杯出場決定!まさに典型的なアウェーという感じで苦しい戦いを強いられましたがよく持ちこたえてくれました。

 

苦戦の原因は長い芝とレフェリーでしたね。芝が長いせいで玉足が遅くなる。玉足が遅くなるとパススピードが落ち日本の得意とするパスサッカーができなくなる。

 

そして一本一本のパススピードが落ちるということは相手の寄せが早くなるに等しく、相手の厳しいあたりにも審判はファウルをとってくれない…(逆に日本のあたりにはすぐにファウルがとんでくる)。

 

 

このような負のスパイラルが積み重なった結果、相手に主導権を握られてしまったのだと思います。前半開始直後に素晴らしい形から先制したところまではよかった。

 

その後遠藤保仁がポストに当てたFKが入ってれば同じアウェー戦でも対バーレーン代表や対カタール代表のようなもう少し楽な試合になったと思うのですが。ドイツW杯でのカイザースラウテルンの悲劇と似たような試合展開だったので冷や冷やしましたよ。

 

 

しかしまあこれも経験です。あの状況できっちり守りきったというのは大きい。W杯本番でも似たような状況は起こりうるでしょう。ピッチの状態は日本より悪いはず。レフェリングは公平だとしても相手のレベルはウズベクより上。

 

例えばW杯本番で強豪相手に早い時間帯で先制したらどうでしょう。今回と同じような試合展開になると思いませんか。そういう状況が大いにありうる中で今回守りきったというのは本当にW杯本番を見据えたいい経験になったはずです。

 

 

本気で4強を狙うには短すぎる一年

 

W杯まで残り一年。本気で四強を狙いにいくには短すぎる一年。選手の質はドイツW杯の時の方が上だった。中田英寿、小野伸二、稲本潤一、高原直泰のようなスタープレイヤーは今やほとんどいない(中村俊輔一人だけと言っても過言ではない)。

 

しかしそんな日本サッカー史上歴代最高クラスの選手たちを揃えたドイツW杯でさえ一勝もできなかった。四強とはいかに困難な目標なのでしょう。

 

 

選手の質で劣るならチームプレーを成熟させなければならない。これは絶対条件であるし組織力を鍛えるだけでもベスト16くらいまでは手が届くでしょう。

 

しかしその上を目指すのであればそれだけでは厳しい。4強に入るには組織力がある上に個の力も充実しているスペインのようなチームも倒さなければならない。

 

 

従って個の力を向上させるのも同時に必要であるとも思います。俊輔と大久保嘉人がJに復帰すると噂されている今、海外組はスタメンでは長谷部誠一人だけという状況になりそう。

 

海外組の数は個の力を示す目安になると俺は思ってるんですがスタメンの六人が海外組だったドイツW杯時と比較して今の状況は寂しすぎる。

 

 

若い選手はどんどん海外へ行って欲しい

 

俊輔にしてもJ復帰が吉と出るか凶と出るかはわからない。個人的には別に反対ではありませんが例えば高原は海外からJに復帰してからたった一年で日本代表のエースから浦和レッズの控え選手になってしまった。同じような道を辿らないことを祈るばかりです。

 

また今の主軸となる選手や若い選手はどんどん海外に出ていってほしい。例えば今の代表では中村憲剛、田中達也、香川真司、長友佑都、内田篤人あたりは一度海外行っていいと思う。

 

 

また今は代表に呼ばれてない選手でも柏木陽介や梅崎司もどんどん海外にチャレンジして行って欲しい。

 

そして実際にチャレンジした本田圭佑、水野晃樹、森本貴幸、伊藤翔あたりの若い選手がどんどん力をつけて南アフリカに間に合ってくれれば言うことないのですが…。

 

今のままの代表では予選リーグ突破が御の字だということを全選手が心に留め、更なるレベルアップを図って本気でベスト4狙って欲しいですね。

 

 

 

 

 

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