世界陸上テグ大会八日目 〜主役は遅れて登場するもんだぜ?〜

世界陸上テグ大会八日目 〜主役は遅れて登場するもんだぜ?〜

さて世界陸上八日目。

 

まず男子50km競歩で森岡紘一朗が六位入賞!淡々と自分のペースを刻み続けていて徐々に順位をあげましたね。日本人らしい歩きだったと思います。

 

競歩は毎大会きっちり入賞できるようになってきました。種目自体が日本人の気質に合っているのでしょう。そろそろ次回大会くらいで競歩初のメダルが見たい。

 

 

森岡はメダル圏内まであと2分40秒ほど。この差を埋めるために日本勢はロシア行って強さの秘密を学んできて欲しいw。

 

それにしても競歩は間違いなく陸上競技の中で最も過酷な種目ですよね。大阪大会で優勝した選手がゴール直後両足痙攣させてタンカで運ばれたシーンは衝撃的でいまだに覚えています。しかしそんな過酷さがこの競技の面白さを引き立てているのでしょう。

 

 

競歩を最初から最後まで通してみたのってこれが初めてなんですが、こんなにエキサイティングで面白い競技だとは思いませんでした。日本人ってマラソンとか駅伝とか好きだしこれから競歩も人気が出る土壌は十分あると思います。

 

レース後はツイッターのトレンドに森岡選手、6位入賞、谷井、50km競歩と競歩関連ワードがずらっと並んでいました。

 

TBSにとって競歩を全部流すって結構視聴率的に怖かったと思うんですが(私の記憶では多分今までの世陸で初めて)成功と言ってもいいんじゃないかと思いますね。

 

 

荒ぶる織田裕二さん

 

そして夜の部では職場放棄でサブトラ行っちゃう織田さんが今大会も発動w。前回ベルリン大会でもサブトラを見に行った織田さん。サブトラに到着した瞬間天候が大荒れで中井さんに「さすが嵐を呼ぶ男」と突っ込まれていたw。

 

そして織田さんはすかさず「僕ですか?ボルトじゃないんですか?」と返していたw。

 

織田さん「事件はスタジオで起こってるんじゃない!現場で起こってるんだ!」

 

 

女子走り高跳びはチチェロワが優勝。2m03まで一発でクリアしていたため、試技数の差で優勝となりました。いつものブランカブラシッチなら最後2m05の三回目を跳んで優勝してた。

 

大阪でカイサベリークイストをねじ伏せた時もベルリンでアリアネフリードリヒをねじ伏せた時もそうだった。いつものブラシッチでは無かったのは怪我の影響かそれとも。

 

しかし女子走り高跳びのロシアはチチェロワ、シェコリナ、スレサレンコとかなり強いですね。てかスベトラーナシェコリナが美人すぎて困るw。

 

個人的には走り幅跳びの同じくロシアのダリャクリシナと、このシェコリナが今大会海外勢の美人2トップw。跳躍系種目をやる人はスレンダーな人が多いからスラブ系というのも合わさって美人に見えるんだろうな。

 

 

ハイレベルな男子やり投げ

 

男子やり投げはデゾルドが優勝。いやこれは面白かった!村上幸史が脱落した時点で注目が薄れた感じですが競技者のレベルは近年無かったくらいハイレベルな試合。

 

村上が以前言ってたメダルラインは85mというのはほぼほぼ間違っていなかった。村上の前回銅の記録は今大会だと6位相当の記録。それくらいレベルが高い。仮に村上が決勝に残っていてもこのレベルでメダルは相当難しかっただろう。

 

 

しかし村上、ピトカマキ、バシレフキスが予選落ちした中でもデゾルド、トルキルドセン、マルティネス、マカロフら力のある選手がまだまだたくさんいて優勝を争った。

 

いやー面白かった!村上は来年の五輪までにPBを85m台まであげて、もう一度メダルにチャレンジして欲しい!

 

 

女子マイルリレーはアメリカ優勝。アメリカの3,4が予想以上に速かった。1,2走のリードをそのまま保ち切りました。そしてサンヤリチャーズロスが本来の走りを取り戻したのもでかかった。アリソン七個目の金メダルおめでとう!

 

ノブレーンウイリアムズミルズ、ローズマリーホワイトとシェリカウイリアムズもいるジャマイカが優勝、アメリカが2位、ロシアが3位と予想していましたが、やはりアメリカは伝統国だけあって意地を見せました。

 

 

男子1500mではキプロプとキプラガトのケニア勢ワンツー。どんな距離でも最後のスパート勝負になるとケニアは強いですね。しかしこの種目は世界記録保持者ヒシャムエルゲルージの印象が強すぎて正直選手をあまり覚えられないw。

 

 

そして女子100mHではやっぱりサリーピアソン!準決勝、決勝で立て続けにPB更新で世界歴代4位とは絶好調すぎる。あのゲイルディバースの記録を上回りました。デスプログラムの呪いもなんのその。次は世界記録を狙ってくれ!

 

また、ピアソンと福島千里が同じくらいのスプリント力と言っていたので福島さんがハードルやればメダル狙えるんじゃね?的なことも考えてしまいましたw。福島さんが100mHやって、金丸祐三が400mHやって・・・ダメかな?w

 

フラットレースよりハードルの方が世界と戦えるんで、本気でメダルを獲りにいくならそっちに力を入れるのもありだとは思うんですよねー。まあ男子の100と200に関しては4継があるんで今まで通り力を入れて欲しいですが。

 

 

やはり主役はウサイン・ボルト

 

そして男子200mはさすがボルト!もうそれだけ。世界記録出した時に比べて最後伸びが足りませんでしたが今の調子を考えればこんなもんでしょう。そしてボルト、ディックス、ルメートルという予想が当たったよ!w

 

タイム的には世界歴代4位。ボルトの19.19、19.30、MJの19.32の次です。そしてルメートル!非黒人の200mメダルは2003年パリ大会の末続以来。これは日本人として誇っていいと思う!w

 

大会最終日前日にとうとう開いたボルト劇場。やはり主役は遅れて登場するもんですねw。でも次回は遅れずにきてくださいよーw。

 

 

大会最終日の見所

 

というわけでこの日も面白かった。さて大会最終日の見所です。最終日はなんといっても男女4継!日本チームはまずはどちらも決勝進出を狙って欲しい。

 

予選通過ラインは2着+2なのでジャマイカ、トバゴと同組になった日本は着順だと厳しいか。同組のドイツには負けないようにして38.5を切るようなタイムを出して決勝に残っておきたい。

 

 

2000年代に入ってから世界陸上、五輪の4継全てで決勝に残り続けている国は日本のみ!ジャマイカでもアメリカでも成し遂げられていない連続決勝記録を保って欲しい!

 

女子は世界陸上で初の決勝進出がかかります。こちらに関してはチャレンジャーなので着順やらタイムやらの前に自分達ができるベストの走りをして日本記録越えを目指して欲しい。日本記録を出せれば決勝進出という結果も自然についてくるでしょう。

 

 

また、世界に目を向けると男子はやはりジャマイカが強い。ボルト、ブレイク確定としてネスタカーター、マイケルフレイター、アシュミードが2枠を争うことになるのか。

 

パウエルいないから世界記録は難しそうだけど、それでもアメリカでさえ相手にならないくらい強いんでしょうw。

 

続いてアメリカ、フランス、トバゴがメダルを争い、イギリス、ブラジル、日本、ドイツあたりがその後に続くという構図か。

 

 

女子もジャマイカでしょうね。アメリカはアリソンとジーターがいるとはいえ、ジャマイカはシェリーアンフレイザープライス、ベロニカキャンベルブラウン、カロンスチュアートとそうそうたるメンバーなので多分アメリカはジャマイカに勝てないでしょう。

 

 

あと男子マラソンもこれからあります!日本勢トップのPBを持つ川内優輝でさえ今大会出場者の中で力的には15番手くらいでしょう。なんとか粘りの走りで入賞をもぎ取って貰いたい。

 

大会前に陸連が発表した目標はメダル1、入賞5というもの。現在はメダル1、入賞3なので男女リレーと男子マラソンの3種目中2種目で入賞することが必要となってきます。

 

 

また、以前からさんざん推してきた女子800m決勝もあります!果たして同じ人が二度勝てないジンクスをキャスターセメンヤが打ち破るのか?それともサビノワあたりが勝ってジンクス継続なるか?大注目です。

 

 

その他男子5000mや男子三段跳び、女子ハンマー投げも決勝。全てが決勝の最終日!お祭りも今日で終わりです。最後まで楽しみましょう!

 

 

 

 

 

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