ロンドン五輪金メダル獲得数予想4(その他種目)

ロンドン五輪金メダル獲得数予想4(その他種目)

本日は柔道、水泳、体操、レスリング、陸上以外で金メダル獲得の可能性がある種目をざっと紹介していきます。

 

 

まずは女子サッカー。昨年W杯を制したなでしこジャパンは今回の五輪も当然優勝候補。

 

日本、アメリカ、ドイツ、ブラジルが現在の女子サッカー界4強と言われますが、そのうちドイツは五輪に出場できず、ブラジルにも今年に入って4−1で圧勝している。現状はアメリカとの一騎討ちだろう。

 

 

しかし先日の親善試合では最大のライバルとなるアメリカに1−4と大敗し、フランスにも0−2で敗戦。地力ではやはりアメリカの方が強く、決勝まで進めたとしてもアメリカに勝てる確率はそこまで高くはない。

 

ただ昨年のW杯でもやはり地力で上回るドイツやアメリカに対して粘りの戦いを制したことでW杯優勝という結果を勝ち取ることができた。五輪でも去年の再現を見せて貰いたい。

 

 

各国が予選リーグを順当に勝ち進めば日本は決勝T初戦でフランス、準決勝でイギリス、決勝でアメリカと当たることになる。先日敗れたフランスにW杯で負けたイギリス(イングランド)。いずれも厳しい戦いになる。

 

まずは決勝まで勝ち進んでアメリカへの挑戦権を手にすることが当面の目標となるだろう。

 

 

射撃

 

次に射撃も金メダル獲得可能性がある種目。松田知幸は昨年の世界選手権で10mエアピストルと50mピストルの二冠を達成。

 

10mエアピストルに関しては今年に入って全ての大会で予選敗退、世界ランクも14位とメダル獲得の可能性は厳しいが、50mピストルはチャンスがある。

 

50mでは4月のW杯ロンドン大会で優勝。同じ射撃場で行われるロンドン五輪でも優勝が期待される。しかし5月のミュンヘン大会では28位と大敗。波が大きいというのが気にかかる。

 

 

ライバルはW杯ロンドン大会4位、ミュンヘン大会1位と安定した結果を残している韓国の秦。そしてW杯ミラノ大会で1位、ミュンヘン大会2位で世界ランク1位となったセルビアのミケクだろう。

 

松田は金メダル本命というほどではないが有力候補の一人であることは間違いない。昨年の世界選手権で二冠を達成した時の調子で五輪本番に臨めれば50mでも金メダルは十分に期待できるだろう。

 

 

自転車

 

自転車種目でも金メダルの可能性はある。チームスプリントではフランス、オーストラリア、ドイツ、イギリスあたりは非常に強くコンスタントに日本記録以上のタイムを出してくる。この種目でのメダル獲得は厳しい。

 

しかしケイリンには少ないながらも金メダルの可能性がある。というのもケイリンは各国一人しか出場できないので先述した強豪国でさえ一人しか出場できない。チーム総合力では劣ってもエース同士の戦いならば一矢報いる可能性がある。

 

 

しかも純粋なタイムトライアルではなくケイリンは選手間の駆け引きによるところも多いのでレース巧者な選手がタイムで上回る選手よりも先着することは少なくない。

 

日本はおそらくエースの渡邉一成が出場することになるだろう。渡邊が各国のエースを倒して番狂わせの金メダルを獲得する可能性も決してゼロではない。

 

 

セーリング、ボクシング、トランポリン

 

あとはセーリングの近藤愛・田畑和歌子組も金メダルを狙える。昨年ロンドンで行われたプレ五輪で優勝。世界ランキングは1位で金メダル有力と言える位置にいる。

 

ライバルは地元のイギリスペアか。地の利は相手にあるため厳しい戦いになるだろうが、セーリング初の金メダル獲得に向けて頑張って欲しい。

 

 

ボクシングでも金メダルを狙える選手がいる。ミドル級の村田諒太は昨年の世界選手権で銀メダルを獲得。

 

世界選手権という舞台で世界ランク1位のアトエフをレフリーストップで倒せたというのは大きい。決勝も僅差の負けでありこの種目での金メダル有力候補の一人であることは間違いないだろう。

 

 

男子トランポリンでも金メダルの可能性がある。伊藤正樹は世界ランク1位で昨年の世界選手権、プレ五輪で共に3位。世界一の跳躍時間を誇る伊藤は跳躍時間点というポイントが導入された現行ルールで有利に戦えるだろう。

 

ただし本命は中国勢の二人。中国は金銀独占してもおかしくなく、伊藤が共に3位だった世界選手権、プレ五輪いずれも中国勢が1,2位を独占。

 

伊藤は中国勢の対抗一番手という立ち位置にいる。中国勢の牙城を崩して金メダルを獲得してくれることを期待したい。

 

 

金メダルの可能性がある種目はこれくらいだろうか。あとは金メダルは厳しいがメダルの可能性はあるという種目も最後に一通り紹介しておこう。

 

 

女子バレー

 

女子バレーは世界ランク5位。予選リーグはおそらくイタリア、ロシアに次ぐ3位で通過することが濃厚。

 

3位通過だとおそらく決勝T一回戦でアメリカ、ブラジルと当たることになる。アメリカは世界ランク1位、ブラジルは世界ランク2位。どちらも厳しい。

 

 

ここはなんとか予選リーグでイタリアかロシアを倒し、2位で通過したい。予選2位通過なら決勝T一回戦で中国、セルビアあたりとの対戦が予想される。この二国であれば勝つチャンスはある。

 

決勝トーナメント初戦で勝ち抜けば4強入り。

 

4強で当たるのはやはりアメリカかブラジルと予想されるので決勝進出は厳しいかもしれないが、3位決定戦で勝てれば銅メダルである。メダル獲得のためには予選でイタリアかロシアのどちらかを倒すというのが重要になるだろう。

 

 

卓球

 

卓球は男女団体、男女シングルスいずれもメダル獲得の可能性はある。しかし中国勢が強すぎて金メダルは厳しい。中国はおそらく全種目で金メダルを独占するだろう。

 

男子団体は二番手がティモボルとオフチャロフを要するドイツ。次いで日本と韓国だろう。日本としてはドイツか韓国のどちらかを倒せばメダルに手が届くという状況である。

 

 

女子団体も日本、韓国、シンガポールの3国が中国以外の2つのメダルを争うという状況。選手の世界ランクでいうと日本、シンガポールが勝り韓国がやや劣る。しかし韓国はエースの金がポイントゲッターとなり日本はいつもこの選手に苦しめられてきた。

 

北京でも韓国に負けてメダルを逃しているのでリベンジを期待したいところである。最近は福原愛も石川佳純も金に勝てているのでメダル獲得可能性は高いのではないだろうか。

 

 

男子シングルスは中国がメダル二つを独占するはずで、最後の一つを中国以外の選手が争うという状況にある。ドイツのボル、オフチャロフ、韓国の朱、台湾の荘、そして日本の水谷隼の争いとなるだろう。

 

有力なのはやはりボル。現実的に中国選手に勝てそうなのもボル一人だろう。しかし水谷もボルに決して勝てないというわけではない。

 

女子シングルスも同様に中国がメダル二つを持っていくはず。中国勢以外で世界ランクが最も高いのは石川の5位。福原も8位で共にメダル圏内。シンガポール、香港、韓国らと一つのメダルを争う展開になるだろう。

 

 

バドミントン、フェンシング

 

男女バドミントンも卓球同様中国が圧倒的に強い。全種目でメダルを二つ持っていくことが濃厚だろう。日本勢でメダルに最も近いのは女子ダブルスで世界ランク4位の藤井瑞希・垣岩令佳ペアだろう。

 

男子シングルスの田児賢一、ミックスダブルスのイケシオこと池田信太郎、潮田玲子ペア、男子ダブルスの佐藤翔治、川前直樹ペアもメダルに手が届くチャンスはあるだろう。

 

 

北京五輪で銀メダルを獲得し一躍ヒーローとなったフェンシングの太田雄貴だが今回はかなり厳しいか。一時期世界ランク1位まで昇りつめたが、その後スランプに陥り世界ランクは15位まで後退。メダル獲得は非常に厳しい状況。

 

どちらかといえば男子フルーレ団体の方がメダル獲得可能性はあるだろう。3月のW杯ボン大会で銅メダルを獲得し世界ランクは5位。イタリアは世界最強国であり別格。

 

中国、ドイツ、フランスの3国が日本のメダル獲得に向けての当面のライバルとなる。中国、フランスにはボン大会で勝っており、超えられない壁ではない。

 

 

あとはカヌー、ウエイトリフティング、テコンドー、シンクロナイズドスイミングあたりも厳しいかもしれないがメダルを獲得できるチャンスはあるだろう。

 

 

メダル予想まとめ

 

というわけでまとめますと柔道、水泳、体操、レスリング以外で金メダルを確実に計算できる種目は無しw。

 

 

予想とすると柔道5、水泳3、体操2、レスリング2の計12個と予想。

 

柔道と水泳がちょっと甘め、体操とレスリングがちょっと厳しめかなという感じがします。

 

 

柔道、水泳で取りこぼしがあっても陸上、女子サッカー、射撃、ケイリン、セーリング、ボクシング、トランポリンのどこかでなんとかカバーしてくれないかなとw。

 

リアルな数値として12という数字を出しましたが、有望な競技・種目は結構多いのでアテネの16個を越える歴代最高記録も決して夢ではないと思っています。

 

いよいよ開幕まで一週間を切りましたが日本勢の活躍に期待したいですね。

 

 

 

 

 

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