ロンドン五輪三日目の考察(柔道、体操、競泳、テニス、卓球)

ロンドン五輪三日目の考察(柔道、体操、競泳、テニス、卓球)

ロンドン五輪三日目で日本はようやく今大会初の金メダルを獲得!

 

柔道女子で松本薫がやってくれました!福見友子、中村美里がプレッシャーで潰れたのに対して松本はプレッシャーを力に変えて本当に気合入ってた。

 

鬼神のごとき表情で負ける気がしなかったですね。日本柔道がなぜここ二日苦戦してきたのか。その欠けている一つを松本は持っていたように思えます。

 

重い空気が漂っていたところでまさに日本柔道界を、そして日本選手団を救う金メダルになったと思います。

 

 

柔道男子の中矢力も決勝までは進みましたが残念ながら銀メダル。王が準決勝で負けたので金いけるかとも思いましたが残念でした。相手の選手も強かった。

 

これで男子柔道は銀2、銅1と金は無し。海老沼匡か中矢力で取っておかないと厳しかったので男子柔道金メダルゼロのおそれも現実味を帯びてきました。

 

しかし今大会の柔道は松本以外世界ランク一位の選手が金メダルを取れていません。男子中重量級の日本は世界ランク一位の選手はいませんが、チャンスはあると思うので頑張って欲しい。

 

 

体操団体は銀メダル

 

体操団体では判定が覆るということもあり銀メダル獲得。判定に関しては最初からちゃんと判定してくれとしか言えないので特に触れることはありません。

 

ただこれがイギリスホームじゃないかイギリスホームでもイギリスがメダル圏内じゃなかったら最初から認定されてたんだろうなとは思いますが。

 

 

日本は跳馬で山室光史がアクシデントを起こして2点ほど点数を失ったのが最後まで響いた。

 

それ以外にも田中和仁があん馬で落下し床でも手をつくミス。内村航平のあん馬終末技のミスも含めてこれだけ点を落としてしまったら大過失無くやり遂げた中国に勝てるわけがない。

 

 

本来は日本が中国のような演技をするべきだったんですけどね。しかし19歳の加藤凌平に関しては予選から通じて最も安定した演技を見せましたし、田中佑典も決勝はノーミスでした。

 

この二人に内村、野々村笙吾を加えたメンバーが今後の日本の軸となってくるでしょうが、四年後は今度こそ金メダルを獲得して欲しい!

 

 

また内村は個人総合できっちり金メダルを獲得して欲しい。今日の判定のこともあり、内村に厳しいジャッジが下されないかというのが不安要素でしょうか。

 

しかし元はといえば内村が今日あん馬できっちり終末技を決めていれば判定の問題など何も起こらなかった。いわば自らが撒いた種とも言えますので、ここはきっちり逆境を跳ね返して金メダルを獲得して欲しい。

 

 

競泳で寺川、入江、鈴木が銅メダル

 

競泳では男女100m背泳ぎで寺川綾と入江陵介が揃って銅メダルを獲得!寺川は自己ベストとなる58秒台の日本新記録を出しました。入江も今期ベストとほぼ同じタイム。二人とも実力を出し切れたと思います。

 

そして100m平泳ぎで鈴木聡美も銅メダルを獲得しました!昨日チャンスはあると書きましたが正直厳しいと思っていました。運営側のスタートの不手際というアクシデントを逆に上手く気持ちを整えるのに使えたのでしょうかね。

 

 

200mバタフライ松田丈志は1位で決勝進出。マイケルフェルプスがあまり調子良くないので金メダル狙えると思います。

 

男子200m自由形はアニェルが優勝。アニェル、ライアンロクテ、ソンヨウ、パクテファン、パウルビーダーマンら有力選手が揃ったかなり面白いレースでした。

 

 

テニス男子ダブルスでは錦織圭、添田豪ペアが前回五輪優勝のロジャーフェデラー、スタンワウリンカのペア相手にかなり惜しい試合をしましたが、残念ながら敗退。

 

このペアといきなり初戦で当たらなければもっと上位にいけたと思います。くじ運に恵まれませんでした。

 

 

卓球は福原愛、石川佳純がベスト8へ駒を進めましたが、水谷隼は格下の相手に敗退。メダルも期待されていただけに悔やまれる結果となりました。

 

 

明日の見所

 

さて明日の見所です。

 

 

柔道では男子が中井貴裕、女子は上野順恵が登場。

 

中井は世界ランク5位。ベスト4で当たる世界ランク1位のギヘイロが最大のライバルとなるでしょう。ギヘイロに勝てたら決勝で当たるのはキムジェブンか。

 

実力的に中井は厳しいかもしれませんが、今大会は波乱が多く世界ランク5位くらいの選手が勝つ例はたくさんあるので、その流れに乗っかって中井も金メダル目指して頑張って欲しい!

 

 

上野は世界ランク一位で金メダル候補。しかしエマヌ、ゾルニールも上野と同等の力を持っており、決して安泰ではない。

 

ベスト4でエマヌとゾルヌールが潰し合うのでその点は上野には有利かと思います。上野がベスト4で当たるウィルボーダスも侮れない相手ではありますが、組み合わせの有利も活かして是非二日連続での柔道金メダルを期待したい。

 

 

競泳では200mバタフライで松田が決勝。フェルプス越えの金メダルを狙えます。フェルプスはあまり調子が良くないのでチャンスは十分。

 

むしろ他の伏兵が出てこないかが心配でしょうか。決勝で1分53秒台を出せれば金メダルが見えてくると思います。

 

 

また男子200m平泳ぎで北島康介と立石諒が、女子200mバタフライで星奈津美が決勝進出を目指して予選と準決勝を泳ぎます。北島は世界ランク1位、立石は2位、星は1位。金メダルも期待されるこの三人がどのような泳ぎをするか注目です。

 

 

女子サッカーは予選リーグ最終戦で南アフリカと当たります。予選突破は決めているのでメンバーを休ませながらの戦いになると思います。

 

体操は女子団体決勝。日本は予選6位通過。メダルは厳しいと思いますが、一つでも順位を上げられるように頑張って欲しい。

 

 

本日も日本勢の活躍に期待しましょう。

 

 

 

 

 

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