ロンドン五輪十一日目の考察(卓球、サッカー、体操、バレーボール、陸上)

ロンドン五輪十一日目の考察(卓球、サッカー、体操、バレーボール、陸上)

大会十一日目は銀メダル一つ獲得という結果になりました。

 

 

女子卓球団体で残念ながら中国に破れ銀メダル。やはり中国はさすがというか実力通りでしたね。付け入る隙も無かったように思います。

 

チャンスはあるんですがあと一歩届かない。そしてそのあと一歩が想像以上に遠い。卓球王国中国の牙城を崩す国は現れるのでしょうか。

 

 

男子サッカーでは残念ながらメキシコに敗戦。前半先制したところまでは良かったですが、追いつかれてからはもう完全に相手ペースでしたね。せめて前半1−0で終わらせておけばまだ戦えたと思うのですが。

 

後半はもう完全に足が止まってしまった。これが五輪におけるプレッシングサッカーの限界でしたね。中二日の五連戦なんて普通はありえない日程で運動量が必要なサッカーをやるのはもう無理だった。

 

決勝点の扇原貴宏のミスもその後シュートへの寄せが無かったのもリードされてからの攻撃に迫力が無かったのも全てはその要因に求められる。単純に運動量で上回って技術もあったメキシコを褒めるしかないです。

 

 

まあでもこのチームがまさか三位決定戦まで進むとは大会前は誰も予想していなかったでしょうし・・・w。過去二大会最初の二試合で連敗して早々と終了したのに比べれば五輪の男子サッカーを六試合も楽しめることを幸せに思いましょうw。

 

将来性のある選手達ですし、3決はもちろん勝って欲しいですが将来に繋がる試合をして欲しい。五輪という舞台で6試合経験できるということを今後に活かしていずれA代表で活躍してくれることを期待しています。

 

 

体操の田中兄弟は平行棒のメダルを逃す

 

体操では平行棒では田中兄弟が残念ながらメダルを逃しました。一位のフォンツィー、二位のニューエンは強かったですが三位のサボは届かない点数では無かった。

 

田中和仁とサボの点差は0.06差。田中和仁が抱え込みのベーレを屈伸のベーレに変えてDを6.7から本来の6.8の構成をやっていれば逆転できました。

 

こういう舞台で難度を落としてチャレンジしないという姿勢はとても残念です。

 

 

鉄棒ではユプケゾンダーランドがカッシーナ+コバチ+コールマンという連続技を入れたD7.9の構成を見事に通して金メダル!この演技は素晴らしかった!

 

まさに真のスペシャリストでしたね。ズーカイなんかもD7.9の構成をやりましたが、同じD得点でもゾンダーランドとズーカイがどちらの鉄棒の王者としてふさわしいかといえばゾンダーランドの構成だと誰もが思うはずです。

 

今まではズーカイやジャンチェンロンがゾンダーランドやファビアンハンビュッフェンの上に行くことも多くて釈然としないものがあったので、今回ようやく鉄棒のスペシャリストらしいスペシャリストが上位を占めてくれたことは個人的にとても嬉しかったです。

 

 

女子バレーは決勝トーナメント初戦でフルセットの接線の末、中国に勝利してベスト4進出!あと1勝でメダルというところまできました。次戦はブラジル戦。非常に強い相手ですが頑張って欲しいですね。

 

 

続いては陸上。女子100mHでサリーピアソンがオリンピックレコードで優勝。サリーピアソンが圧勝するかと思いましたが、アメリカのドーンハーパーもかなり良いところまで競りましたね。

 

男子1500mではアルジェリアの新星マフロフィが優勝。男子走り高跳びもロシアのウホフが主要世界大会初優勝。男子円盤投げではドイツのロバートハルティングが昨年の世界陸上に続き優勝しました。

 

 

本日の見所

 

さて本日の見所です。

 

 

女子レスリングは小原日登美と伊調馨が登場。二人とも金メダル候補です。内村航平以降金メダルが取れていないので、ここは二人揃って金メダルといきたい!メダル総数アテネ越えを目指すためには最低でも二人揃ってメダル獲得はして欲しいところ。

 

 

陸上ではまず女子200mの決勝があります。本命のアリソンフェリックスか。もしくは五輪三連覇を狙うベロニカキャンベルブラウンか。アリソン有利かなと思いますが楽しみです。

 

また男子200mも準決勝。200はおそらくウサインボルトとヨハンブレイクの一騎打ちになるでしょう。まずはこの二人がきっちり決勝に残れるか。そして日本の高平慎士と高瀬慧も決勝進出を目指して走ります。

 

女子400mHも決勝。優勝候補はロシアのアンテュク。対抗がアメリカのラシンダデュマスでしょうか。世界記録の可能性もある種目です。

 

 

男子110mHも決勝。この種目は優勝候補の劉翔がまさかの予選で転倒。キューバのダイロンロブレス、アメリカのリチャードソン、バルバドスのブラスウェイトらの争いになるでしょう。

 

男子やり投げの予選もあります。まずは村上幸史とディーン元気は二人揃って決勝に残ることを目指して欲しい。本来の投擲ができれば残れるでしょう。

 

 

大会も終盤にきて日本勢のメダル有望種目も徐々に減ってきていますが、ここまで連続メダル獲得は途切れていません。本日は女子レスリングでの活躍に期待しましょう。

 

 

 

 

 

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