ロシアW杯 日本代表の大会総括

ロシアW杯 日本代表の大会総括

日本代表のロシアW杯はベスト16、ベルギー相手に2−3という結果で幕を閉じました。

 

限りなくベスト8まで近付いたものの届かなかったこの試合。

 

得たもの、足りなかったものそれぞれが見えたと思います。

 

 

まず得たものとしては日本サッカーの方向性がはっきり見えたのが大きかった。

 

丁寧にショートパスを繋いで攻撃を組み立てる、相手より多く走る、守備の時は一人一人が粘り強く相手に食らいつく。

 

まさに日本人の国民性に合うサッカーでベルギー相手に互角に渡り合った。

 

 

この「自分たちのサッカー」を突き詰めていくことがいつの日かベスト16の壁を破り、将来的に頂点までたどり着くために必要なことでしょう。

 

Jリーグ発足が日本サッカー成長の始まりと考えると、それから25年でようやく頂点に辿り着くためのロードマップができた。

 

そんなメモリアルな試合であり、大会であったと思います。

 

 

日本に足りなかったもの

 

一方で足りなかったのは経験と選手個々の力。

 

日本は3度目の決勝トーナメントでしたが、決勝トーナメントで得点を取ったことが初めてで、リードしたのも初めての経験だった。

 

そしてベルギーがフェライニ、シャドリを投入してきたときもこれといった対抗策を打てなかった。

 

 

普通は後半開始後に立て続けに2点を入れて2−0にしたら、その後は逃げ切ることを考える。

 

カウンターの姿勢を見せつつ、全体的に引いて守る。

 

結果論から言えば、あの時の正着はフェライニ投入に対して植田か槙野を投入し、高さ対策を行うとともに、守り切るメッセージを明確に打ち出すことだったかもしれない。

 

 

後半で2点リードした後、守りを固めたり時間稼ぎをしてもそれは責められる謂れはない。

 

たとえば同じアジアのイランが同じシチュエーションなら徹底的に守り、そして守り切っていたでしょう。

 

スペイン、ポルトガル相手に1失点に抑えたイランならおそらくそれはできた。

 

 

また準決勝でベルギー相手に1−0で勝利したフランスは実際にエムバペを前線に残しカウンターの姿勢を見せながらも、多くの時間で全員を自陣に戻し、守りを固めた。

 

ベルギー相手に同じような時間に先制し、1点を守り切ったフランスと2点差を逆転された日本。

 

それは経験の差であり戦術の引き出しの差でもある。

 

 

また選手個々の差では誰が見てもベルギーの方が上だった。

 

2−0というシチュエーションで「本当に勝てるのか?」と疑心暗鬼になっていた日本の選手もいたかもしれない。

 

一方でベルギーの選手は「日本相手なら2点差でもひっくり返せる」と思っていたはず。

 

 

実力は自信の源でもある。

 

FIFAランク61位の日本と3位のベルギーの差でもある。

 

仮に日本が3位でベルギーが61位と逆の実力だったら2−0からひっくり返されることはなかっただろう。

 

結局は選手個々の実力を伸ばし、「ベルギー相手なら勝てる」というくらいの自信を身に付けるしかない。

 

 

ベルギー戦の勝負の分かれ目はベルギーが1点返した時のラッキーなヘディングゴール。

 

狙ったわけではないあのヘディングが入ったことで流れが変わってしまった。

 

 

しかしその前からアザールやルカクに決定的なチャンスを作られており、それが入らなかったのもやはりラッキー。

 

そういった決定的なチャンスをそもそも作られないように、有効な手を打つ必要があった。

 

また仮に1点を返されても「まだリードしてるから大丈夫。守り切れる」と言い切れる自信とそれを裏付ける個の実力が必要だった。

 

 

GKの育成は不可欠

 

そして敗因の1失点目はアンラッキーとはいえ世界トップクラスのGKなら外にかき出せていたボールに見えた。

 

GKというのは長年日本の弱点と言われており、今大会もそれを露呈した。

 

川島も良いプレーは随所にあったが、やはり上に行くためには世界レベルのキーパーを育てていかなければいけない。

 

 

それはまた10年や20年かかる難しいミッション。

 

まずGKというポジションが子供が憧れるスターポジションにならなければいけない。

 

そういう文化から作っていかなければGK大国になれない。

 

 

韓国のKリーグは自国GK育成のために外国人GKの出場を禁止した。

 

その結果、良いGKが育ち、今大会でも活躍し、そして韓国のGKがJリーグに流れてきて日本のGKの出場機会が奪われている。

 

GKの育成というのは国全体で取り組む必要があるし、Jリーグでも同様のルールを作るというのも一つの方法かもしれない。

 

 

次回大会以降に向けて

 

日本の強み、そして足りないものが明確に見えた今大会。

 

アジアの国として南米の国に初勝利という歴史を作り、セネガル相手にも互角に打ち合った。

 

そしてポーランド戦では負けている場面で逃げ切りを図りブーイングを受けるという滅多にないシチュエーションも経験できた。

 

ベルギー戦では決勝トーナメントで初めて得点を得てリードするという経験。

 

 

それらはまさに日本に欠けていた「経験」を次回以降補ってくれる材料になる。

 

4年後のカタールW杯は今回の経験を活かし、8年周期で決勝トーナメント進出というジンクスを破り、今回果たせなかったベスト16の壁を乗り越えて欲しい。

 

これからも日本サッカーを応援していきましょう。

 

 

 

 

 

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