北京五輪 2/7の競技レポートと明日の見所紹介
スピードスケート女子1500mでは高木美帆が銀メダル。
今季W杯で3戦3勝だっただけに金メダルも期待されましたが、惜しくもオリンピックレコードを出してきたヴュストに及びませんでした。
これで2大会連続でヴュストに敗れて銀メダルと非常に悔しい結果になりましたが、しかし2大会連続で銀メダルというのも見事です。
高木美帆もヴュストに塗り替えられる前の従来のオリンピックレコードよりは速いタイムで滑っています。
3位のデヨング、4位の佐藤綾乃に1秒以上の差をつけていますし、良い滑りではあったと思います。
今季のW杯結果を見ても高木美帆と佐藤綾乃の実力差は1秒〜1,5秒くらいなので、佐藤のタイムから逆算するなら高木美帆は実力通りの力を出し切ったと言えます。
ただ本番ここ一発で合わせてきたヴュストがそれ以上に速かった。ヴュストを褒めるしかないかなという結果です。
本人が一番悔しいと思いますがまだ高木美帆は27歳ですからチャンスはあるでしょう。
ヴュストは31歳と35歳で連続金メダル取ってますから、高木美帆は4年後のミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の時もまだ4年前のヴュストと同じ年です。
3度目の正直での金メダルを期待したい。
そして今大会もこの後500m、パシュート、1000mとあるので、しっかり休んで次のレースに備えて欲しいですね。
また他の日本勢も佐藤綾乃4位、木菜那8位と入賞しています。
フィギュアスケート団体では日本が銅メダルを獲得。
昨日終了段階でほぼ銅メダルは確定させたようなものでしたが、ペアで三浦/木原組が見事な演技で2位。
カナダが沈んでペアで5位。この時点で日本はアイスダンスと女子フリーで棄権せずに滑りきればメダル確定という状況にしました。
ペア終了時点ではアメリカと並んでいましたが、アイスダンスではアメリカ1位、日本5位となりアメリカを上回って銀メダルという可能性も事実上消滅。
最後の女子フリーは坂本花織さんがしっかり占めてくれて、日本は銅メダル獲得となりました。
過去2大会日本は5位でしたが今大会は3位。全員役割を果たしましたが、一番大きかったのがペアの躍進でしょう。
過去2大会では最下位争いをするようなレベルでしたが今回はショート4位、フリー2位と大躍進。
銅メダルは取れると思っていましたが、まさか早々と銅メダルを確定させて、一時は銀メダルまで見えるような展開になるとは思いませんでした。
これで鍵山、樋口、坂本、木原、三浦に小松原夫妻と新たに7人のオリンピックメダリストが一気に誕生。
今後に向けてさらなる強化、向上に期待がかかりますし、次回以降はさらなる良い色のメダルを目指して欲しいですね。
スキージャンプ混合団体は日本が4位入賞。
各国から失格が続出する荒れた展開で失格に関する様々な意見は今日のこの速報記事ではちょっと触れられません。
まだ私も前代未聞の事態で考えがまとまらず気持ちも落ち着かない状況です。
ただ日本は1番手の高梨さんが失格という中で、それでも一人一人が自分のできる仕事をしっかりして着実に順位を上げ、他国の失格も重なり、最終的には4位まで順位を上げました。
高梨さんも1回目が終わって号泣したような中で2回目を飛んでK点超え。
最後の小林陵侑も見事なヒルサイズ超えで失格の無かったカナダをあと一歩まで追い詰めました。
1番手がいきなり失格という中で、誰も諦めたりやる気を無くすようなこともなく、残り7本きっちり飛んで4位に入った。
これは本当に凄いことだと思いますし誇っていいと思います。
あとは高梨さんのメンタルだけが心配ですが、スキージャンプの世界ではよくあること。
せめて応援する我々が暖かく迎えたいなと思います。
スノーボード男子スロープスタイルは濱田海人が8位入賞。
そして大塚健は10位という結果でした。
濱田は1回目と2回目は最初のキッカーで失敗しましたが、最後の3回目で着地で手をつきながらも演技を通しきりました。
予選から独自のスタイルを出してギリギリの12位通過、そして決勝でも入賞ラインギリギリの8位というのはオリンピックを最高に楽しんだご褒美としてついてきたのかなと思います。
大塚は3回とも最後のキッカーでトリプルコーク1260で失敗。
あと少しで立てていたというところで、立っていたら上位に絡む滑りではあっただけに悔しさはあると思いますが、3本とも自分のベストランを貫き通した素晴らしいチャレンジでした。
そしてメダルは金メダルがマクセンス・パロット、銀メダルがソヨンメイ、銅メダルがマーク・マクモリス。
この種目がオリンピックに採用された8年前からトップ選手として、同じ国のライバルとして競い合ってきたカナダのパロットのマクモリスの素晴らしいトリプルコーク合戦。
そして割って入った中国の新星ソヨンメイ。素晴らしくレベルの高い試合でした。
8年前ソチ五輪に初めてこの種目が採用されたシーズンにトリプルコークを実践投入し、トリプルコーク時代の先駆けとなった、まさにトリプルコークの申し子パロット。
そのパロットが3度のトリプルコークを全てクリーンに決めてただ一人90点台で金メダルというのは本当に劇的な決着でした。
そして明日の注目競技と見所紹介です。
10:22 フィギュアスケート男子SP
11:40 スノーボードパラレルジャイアントスラローム
17:40 アイスホッケー女子予選ラウンド 日本対チェコ
19:30 スピードスケート男子1500m
いよいよフィギュアスケート男子シングルに羽生結弦、宇野昌磨、鍵山優真の三人が登場してきます。
金メダル争いは日本勢三人とアメリカのネイサン・チェンの4人で争われるのは間違いないでしょう。
ネイサンチェンに勝つためにはショートノーミスは絶対条件だと思いますので、日本勢三人ともノーミスで滑り出してフリーに繋げて欲しい。
スノーボードパラレル大回転には6回目の五輪出場となる竹内智香、そして18歳の新星三木つばきが登場してきます。
現在38歳、ソチ五輪で銀メダルを獲得した竹内と年齢が倍以上違う若手の三木。
まさにスノーボードパラレル界の世代交代、バトンタッチするタイミングのオリンピックなのかもしれません。
三木つばきは今季W杯で4位に入った実績もあり、若さと勢いで上位進出を狙って欲しいです。
17:40からはアイスホッケーの予選最終戦となるチェコ戦。
延長に入らずに勝てれば首位通過が決まるという重要な一戦です。
予選を首位通過できないと決勝トーナメント初戦で強豪のアメリカかカナダと当たってしまうので、ベスト4以上のチャンスを残すためにも首位通過を狙いたいところです。
19:30からはスピードスケート男子1500mに一戸誠太郎、小島良太、小田卓朗の三人が出場してきます。
一戸と小田は今季W杯でも何度も入賞しており、メダルラインまであと一歩。
その差を詰め切る会心の滑りをしてくれることに期待です。
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