カタールW杯アジア最終予選 ホーム中国戦雑感

カタールW杯アジア最終予選 ホーム中国戦雑感

昨年末のアウェー連戦ではベトナム、オマーンに連勝して2位に浮上した日本は年が明けてホームでの中国、サウジアラビアとの連戦に臨みます。

 

まずは1戦目の中国戦。これまでCBでスタメンとして出場してきた吉田、冨安の二人が怪我で招集されず、オマーン戦で途中出場から流れを変えた三苫も使えないという厳しいチーム事情です。

 

スタメンは権田、長友、谷口、板倉、酒井、守田、田中、遠藤、南野、伊東、大迫という11人。

 

吉田、冨安の代わりに谷口、板倉がCBに入るという順当なスタメンになりました。

 

 

この試合の約1時間前に始まったオーストラリア対ベトナムはオーストラリアが4−0で圧勝し、他力本願は望めない状況。

 

日本は自力で勝つしかありません。

 

かつ急造CBコンビだということもあり、可能ならば早めに先制点、追加点を取り、DF陣にプレッシャーのかかりにくい楽な状況で試合を進めたいところ。

 

試合は目論見通り、序盤から日本がボールを支配する展開で、早々と伊東が相手のハンドを誘い、大迫がPKを決めるという理想的な展開でスタートしました。

 

しかしここで畳みかけたいところでしたが、圧倒的に攻めているのは日本なのに決めきれず、前半終了時点で1−0。

 

嫌な雰囲気になってきました。

 

 

後半になってもなかなか追加点が遠い展開でしたが、選手交代のカードを切り、中山と前田大然という五輪世代の二人を投入。

 

すると入ったばかりの中山が見事なクロスの精度から伊東がヘディングで合わせてようやく待望の追加点。

 

解説の松木さんからも「中山をスタメンで使ってもいいんじゃないか」という発言があり、おそらく多くのサッカーファンが思ってきたであろうことを口に出してくれました。

 

これまで長友が先発して後半から中山というパターンが定番でしたが、代わって入った中山の方が良いプレーをしていた試合の方が多く、次のサウジアラビア戦は中山をスタメンで使って欲しいと私も思います。

 

2点リードした日本はイエローカードを累積で1枚貰っている遠藤航に変えて久々代表復帰の久保を投入するなど試合を締めにかかります。

 

久保とオリンピックでもコンビを組んだ堂安も途中出場で出し、後半は東京五輪組の色が強いメンバーに。

 

いずれはこの世代が中心になっていきますので、徐々に世代交代を進めていくのは必要なことでしょう。

 

 

試合の内容としては5−0で勝ててもおかしくなかった試合なのに結果は2−0という相変わらず点を取れる選手がいないというのが今の日本の欠点は克服されずという試合でした。

 

しかしそれでもきっちり勝ち点3を得たことがまず何よりです。

 

次はサウジアラビア戦。

 

ここで勝てればアウェーのオーストラリア戦は引き分けでもOKになるのに対し、引き分け以下ならアウェーでオーストラリアに勝たなければいけないというミッションを強いられる可能性があります。

 

またサウジアラビアに首位を走らせず、日本、サウジアラビア、オーストラリアの三つ巴の争いに巻き込むことも最終節まで見据えた上では大きな意味を持ってきます。

 

最終節はサウジアラビア対オーストラリアの直接対決があるので、サウジアラビアがこのまま首位を快走して最終節が消化試合になるような展開は避けたい。

 

最終節でサウジアラビアが簡単にオーストラリアに対して勝ち点を献上してしまうと日本にとって厳しくなります。

 

サウジアラビアも今節ホームでオマーンにきっちり1−0で勝利しているからこそ、次のサウジアラビア戦は絶対に勝たなければいけない試合となります。

 

勝てば大きくW杯出場に近付ける一方で、引き分け以下ならかなり厳しくなる大一番のサウジアラビア戦。

 

カタールW杯の出場権、そして日本サッカーの未来がかかった一戦になります。

 

 

 

 

 

関連ページ

カタールW杯アジア最終予選 アウェーオマーン戦雑感
前節ベトナム戦の勝利で3勝2敗の勝ち点9で3位まで浮上した日本。初戦でまさかの黒星を決したオマーンとのアウェー決戦に臨みます。
カタールW杯アジア最終予選 アウェーベトナム戦雑感
ここまで2勝2敗の勝ち点6で4位という日本。11月の連戦は絶対に連勝したいアウェーベトナム戦とアウェーオマーン戦を迎えます。
カタールW杯アジア最終予選 ホームオーストラリア戦雑感
カタールW杯アジア最終予選の4試合目、ホームのオーストラリア戦。ここまで1勝2敗、2位との勝ち点差6と早くも崖っぷちに追い込まれた中での試合、勝てなければ地力2位が消滅していた試合でした。スタメンは以下の11人。
カタールW杯アジア最終予選 アウェーサウジアラビア戦雑感
初戦を落として首位のサウジアラビア、オーストラリアを勝ち点3差で追うという状況だった日本。しかしアウェーでサウジアラビア相手に痛恨の敗戦を喫し、サウジアラビア、オーストラリアとの勝ち点差が6と広がり2位以内はかなり厳しい状況となってしまいました。
カタールW杯アジア最終予選A組の展望
アジア最終予選A組の日程と展望を見ていきます。本当はA組のことは考えたくないのですが、日本が初戦ホームでオマーンに負けるということで3位プレーオフも現実味を帯びてきてしまいました。A組はどこが3位で回ってくるかというのもしっかりチェックしていく必要があります。
カタールW杯アジア最終予選 アウェー中国戦雑感
カタールW杯アジア最終予選第2節、アウェーの中国戦は1−0で日本の勝利。なんとか最低限の勝ち点3という結果を残すことができましたが、相変わらず課題を多く残す試合内容となりました。先発は権田、室屋、吉田、冨安、長友、遠藤、柴崎、伊東、久保、古橋、大迫という11人。
カタールW杯アジア最終予選 ホームオマーン戦雑感
グループの力関係を考えても絶対に勝ち点3を取らなければいけなかったホームのオマーン戦。しかし終了間際に失点し、勝つどころか勝ち点1すら逃す痛すぎる敗戦を喫してしまいました。
カタールW杯アジア最終予選展望
いよいよ2022年カタールW杯の出場権を賭けたアジア最終予選が始まります。日本はオーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン、ベトナムと同組。総合的な戦力で見るとやはり日本のライバルはオーストラリアとサウジアラビアになるでしょう。
カタールW杯アジア2次予選グループリーグ雑感
今日から日本のワールドカップアジア二次予選が始まるため、各組の展望を簡単に解説する。ちなみにレギュレーションは8組に分かれて各組の1位と2位の成績4チーム、計12チームが最終予選進出というものになる。