サッカー 2022年親善試合チュニジア戦雑感
カタールW杯に向けた重要な強化試合となる6月の4連戦。
4戦目はキリンカップ決勝、チュニジアとの試合が行われました。
スタメンはシュミット・ダニエル、長友佑都、板倉滉、吉田麻也、伊藤洋輝、遠藤航、原口元気、鎌田大地、伊東純也、浅野拓磨、南野拓実。
日程的にブラジル戦とチュニジア戦がスタメン組、パラグアイ戦とガーナ戦が控え組という位置づけだったと思います。
つまり今日はスタメンに近いメンバーの先発。
GKがシュミット・ダニエルだったこととアンカーが田中碧ではなく原口元気が入ったこと、そして1トップに浅野が選ばれたということが注目ポイントでしょうか。
左SBは伊藤洋輝が一気にスタメンに近い位置まで来ました。長友は両SBの控えという役割になりそうです。
前半は一進一退でしたが、決定機を多く作ったのは日本でした。
伊東純也のサイドからのクロスで2度ほど決定的な場面を作ります。
しかし惜しくも決めきれず、決める時に決めないと後で痛い目を見るのがサッカーというスポーツの往々にしてよくある話。
後半も攻めていたのは日本でしたが、相手のカウンターを受けた際、ペナルティエリア内で不要と言ってもいいようなファウルを吉田麻也が犯してしまい、相手にPKを与えて失点してしまいます。
日本は三笘、久保、堂安とオリンピック世代の前線を次々に投入します。
しかし相手のゴールキックからまたしても吉田の判断ミスから相手にボールを奪われて失点。
さらに後半アディショナルタイムにはカウンターから見事なミドルシュートを決められ、0-3で敗戦。
森保ジャパンの強みをあえて一つ上げるなら守備の堅さでした。
W杯最終予選でもブラジルとの試合でも2点以上取られた試合は1度もありませんでした。
3失点以上となると2019年のベネズエラ戦。約3年前まで遡ります。
それほど今日の試合はショッキングな敗戦だったと言えるでしょう。
今日の試合は失点に絡んだ吉田麻也がこのままスタメンでいいのかという懸念を残す試合でもあったとも言えます。
ロシアW杯で決勝トーナメントへ進んだ時の一番良かったチームの主力選手に徐々に衰えが見られ、次の世代と入れ替わるまでには至っていないというのは近年の日本がずっと苦しんでいる事象でもあります。
大迫勇也、長友佑都、柴崎岳、吉田麻也といった当時の主力メンバーが徐々にプレーのクオリティを失っているのは事実。
もちろん東京五輪世代など若い世代も代表に絡んでくるようになりましたが、完全に世代交代がなされたというわけでもないのも事実。
CBに関しては板倉が伸びてきたので、冨安が戻ってこれれば冨安と板倉で組むという選択肢はありますが、冨安は怪我が多く本大会に万全の状況で出場できるかは未知数。
そうなるとやはり板倉と吉田で組むのがファーストチョイスということになってしまいます。
この6月の4連戦で伊藤洋輝など新たな収穫があったのは大きいですが、まだまだ足りない部分が多いことも思い知らされた試合だったと言えるでしょう。
しかしこれはある意味ポジティブに考えるべきことかもしれません。
パラグアイ戦、ブラジル戦、ガーナ戦と内容の良い試合を3試合続けた後に、冷や水をかけられたような今日のチュニジア戦。
もう一度引き締めが必要ということでしょう。
この後は7月のE1選手権で国内組の台頭を待ち、その後は本大会のメンバー発表まで試合はありません。
今月の4連戦を終えて、本大会にどのようなメンバーで臨むのか。
森保監督の選択に注目です。
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