2019年世界柔道振り返り2

2019年世界柔道振り返り2

世界柔道東京が閉幕した。

 

今大会の振り返りや今後の東京五輪代表争いの展望などをまとめていきたい。

 

今回は男子66kg級、女子52kg級を振り返っていく。

 

 

魂の柔道を見せた丸山城志郎

 

男子66kg級は阿部一二三と丸山城志郎が激しい代表争いを繰り広げている。

 

去年までは世界柔道で連覇していた阿部一二三がリードしていたが、今年になって丸山城志郎が阿部一二三に連勝するなど両者の立場は並びつつあった。

 

 

丸山は準決勝まで強豪と当たらず、安定した勝ち上がり。

 

阿部一二三も準々決勝でこの日アンバウル、フリッカーを倒して勝ち上がってきた絶好調のヨンドンペレンレイにやや苦戦したくらいで、順当に勝ち上がり、この二人が準決勝で顔を合わせた。

 

 

今大会まで代表争いはやや阿部がリードしていたと見られるが、阿部は丸山に連敗しており、今回こそは勝たなければいけないという状況、いわば追い込まれていたのは阿部の方だった。

 

そんな阿部が序盤から気合いで攻め立てると、丸山が指を痛め、さらに阿部があわや技有りかという背負い投げをかけると丸山は膝も負傷。

 

動きが悪くなり指導2を奪われる絶体絶命の状況に追い込まれ、もはや勝負は時間の問題と思われた。

 

 

しかし今度は追い込まれた丸山が魂の柔道を見せる。試合時間4分を耐え凌ぐと、徐々に丸山のペースになっていき、阿部一二三がじりじりと後ろに下がる展開になっていく。そして阿部にも指導が与えられる。

 

そして最後に丸山が浮技で技有りを奪取。これで勝負が決した。

 

 

丸山は膝を負傷しながらも決勝はキムリマン相手に完勝。これで丸山が代表争いを一歩リードした。

 

対する阿部一二三も3位決定戦で勝ち執念の銅メダルを獲得。東京五輪出場に向けて可能性を繋いだ。

 

この二人の決戦は11月のGS大阪に持ち込まれることとなった。

 

 

絶対女王を破った阿部詩

 

女子52kg級は昨年金メダルを獲得した阿部詩が代表争いをリードしており、志々目愛がそれに続くという構図。

 

そして今大会はこの二人が出場した。

 

日本勢の最大のライバルはリオ五輪で中村美里を破って金メダルを獲得したこの階級の絶対女王、ケルメンディ。

 

このケルメンディに勝てるかどうかが、代表争い、そして来年の東京五輪で金メダルを取れるかにも大きく関わってくる。

 

 

まずは準々決勝で志々目とケルメンディがあたる。

 

しかし志々目は攻め手がなく、指導3を貰って反則負け。

 

一方阿部詩は順当に勝ち上がり、準決勝は阿部詩対ケルメンディという事実上の決勝となった。

 

 

ほぼ互角の展開で4分間が経過すると、延長に入って徐々に阿部のペースになっていく。

 

そして最後に寝技で仕留め切った。志々目が負けたケルメンディに一本勝ちしたということはもちろん、五輪でも最大のライバルになると思われたケルメンディに対して一本勝ちしたというのはとてつもなく大きい。

 

決勝の相手はクジュティナだが、ケルメンディに勝った阿部詩が負ける相手ではない。

 

見事な一本勝ちで金メダルを獲得。

 

 

これで阿部詩は東京五輪代表争いで大きくリードすると共に、ケルメンディに対しても精神的に優位に立てるだろう。

 

かつてのケルメンディは手のつけようがない絶対女王だったが、今は全盛期は過ぎており飛躍的な成長は無いと見る。

 

対して阿部詩はまだ19歳で成長の余地はある。つまり阿部詩があと一年でさらに進化できれば今大会よりさらに差は広がるはず。

 

東京五輪金メダルに向けて明るい見通しが立った今大会になった。

 

 

 

 

 

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