2005年世界陸上直前特集2

2005年世界陸上直前特集2

さて昨日に引き続き世界陸上特集を。今日は短距離以外の種目の見所と有力選手をばーっと紹介します。

 

男子長距離トラック種目(5000、10000m)ではエチオピア勢三人の強さに注目。

 

5000mで前回世界陸上金、去年のアテネでは銅をとったキプチョゲ、前回世界陸上で5000銅、10000金、アテネでも5000銀、10000金をとったベケレ、そして世界大会で大きな成績はありませんが今期好記録を連発しているアベベ。

 

この三人のエチオピア勢に注目。

 

 

それに対抗するのが長距離王国ケニアのダデッセ。モロッコの太陽エルゲルージが出ないらしいので有力選手はこれくらいでしょうか。

 

とにかくこの種目はアフリカ勢が強すぎますからね。エチオピア対ケニアの対決に注目。

 

 

3000m障害では元ケニア人だったのがカタールにスカウトされて国籍まで変えてしまった世界記録保持者サイフサイードシャヒーンが優勝候補。この人は前回の世界陸上で金を取っています。

 

そしてこのシャヒーンが出場出来なかったアテネで金を取ったケニアのエゼキエルケンボイ。この現ケニア対旧ケニアという国と国との威信をかけた勝負に注目!ケニアとしてはお金のために自分の国を捨てたシャヒーンには負けたくないでしょうね。

 

 

男子棒高跳びでは日本の澤野大地が出場。澤野メダルの可能性ありですよ!

 

前回世界陸上金メダル、アテネ銅メダルのイタリアのジビリスコ、アテネで銀を取ったアメリカのトビースティーブンソンなどライバルも多いですが澤野が自己新記録を本番で出す事が出来たらメダルも夢では無くなってきます。

 

 

男子走り高跳びではスウェーデンのステファンホルム対南アメリカのジャックフライタークの二強対決。前回世界陸上で勝ったのはフライターク、アテネで勝ったのはホルム。

 

私はフライタークのジャンプが美しくて好きなんですがホルムは自分より59cm高いバーを飛んでいきますからね。自分と同じ高さを飛べる人だって千人に一人いるかどうかと言われているのにこの人の凄さときたら・・・。想像出来ませんね。この二強対決に注目。

 

 

男子走り幅跳びではアメリカのドワイトフィリップスが優勝候補。また三段跳びではスウェーデンのクリスチャンオルソンがジョナサンエドワーズ引退後圧倒的な強さを見せつけています。

 

投てき種目に関しては室伏出ないんでいいですよねw。まあハンマーでは室伏広治の最大のライバルと言われていたベラルーシのイワンティホンが世界新記録を出せるかどうか、そして砲丸投げの大ベテラン、アメリカのジョンゴディナあたりに注目ですかね。

 

 

マラソンでは日本の高岡寿成が現在世界ランク一位!ここ最近ずっと五輪でも世界陸上でもメダルに手が届かなかった日本男子マラソン勢ですが高岡は金も狙えますよ!

 

アテネ金のイタリアのステファンバルディーニ、そしてトップを走りながらも妨害されて銅メダルに終わったブラジルのバンデルレイデリマなども参戦してきて高岡との激しい金メダル争いが予想されます。

 

 

女子の見所紹介

 

そして女子。800mで世界陸上四大会連続メダルを獲得しているモザンビークのマリアムトラが五大会連続のメダルを獲得出来るのかどうか必見。

 

女子10000mは女子マラソン世界記録保持者、イギリスのポーララドクリフ対中国のケイケイナの対決に注目。中国には今までソンエイケツという強い選手がいたんですがこのケイケイナはアテネでソンエイケツを破って見事金メダル。

 

この二人にエチオピアのディババ兄弟が絡むような展開になるでしょう。

 

 

女子棒高跳びはなんといってもエレーナイシンバエワ!今年女子としては初めての夢の5mを飛んだワールドレコードアーティストと呼ばれるイシンバエワがヘルシンキでも世界新を出せるかどうかが注目。

 

アテネでは世界新を出して金メダル。世界陸上のフィールド種目では99年のセビリア大会でマイケルジョンソンが世界新を出して以来6年間世界記録が出てません。

 

イシンバエワがそれを立ち切ってくれるのか注目しましょう。そしてこのイシンバエワを追いかけるのは同じロシアのスベトラーナフェオファノア。前回の世界陸上ではイシンバエワを破って金メダルを獲得しました。このフェオファノアが一番の対抗馬となるでしょう。

 

 

また女子走り高跳びでも相変わらずロシアが強くアテネ金メダリストのエレーナスレサレンコが優勝候補。それに対抗するのがモデルもやっているほどの美しいスタイル、スウェーデンのカイサベリークイストあたりでしょう。

 

女子走り幅跳びでもやっぱりロシア!きっちり踏み切りを合わせてくる踏み切りの魔術師タチアナレベデワが優勝候補。アテネで金メダルを取っていますがこの選手は三段跳びも凄く強いので二冠達成なるかどうかが注目ですね。

 

そして同じくロシアのコトワ、シマジナの二人も力があるので優勝戦線に絡んできそうです。また走り幅跳びでは日本の池田久美子に注目。ルックスだけに注目されがちですが今大会は入賞も出来るかもしれません。

 

 

女子マラソンではここ10年五輪でも世界陸上でもメダルを逃していない日本勢に当然メダルの期待がかかりますよね。今大会は正直選手層が小粒な感じがしなくもないのですが弘山晴美、小崎まり、原裕美子あたりはメダルに絡んできそうです。

 

ライバルはやっぱり前回世界陸上金、アテネ銀のケニアのキャサリンヌデレバでしょうね。ヌデレバはホント強いので正直心配ですw。あとポーララドクリフもマラソンに出場してくれば相当手ごわい相手になってくるでしょう。

 

 

日本のメダル数予想

 

というわけでとりあえず私の出来る範囲では注目選手を紹介しきれたと思います。ちなみに日本のメダル獲得数を予想してみると・・・。ズバリ二個ですね。

 

今までは室伏と女子マラソンで確実に取ってあとはどれだけ上積み出来るかという感じだったんですが今大会は室伏欠場。そして女子マラソンもメダル確実という状況ではありません。

 

 

しかしここ10年五輪でも世界陸上でも絶対にメダルを逃さなかった日本女子マラソン勢。今大会もきっちりメダルは死守してくれるでしょう。そして男子の高岡がメダルを取って二個というのが私の予想。

 

末續慎吾、澤野大地、為末大、成迫健児あたりが一人でもメダルを取ってくれれば三個になるんですけどね。しかし世界陸上は世界水泳とは違って日本選手の大活躍や連発される世界新記録を楽しむ大会ではありません。

 

トップアスリートの圧倒的なレベルの戦いを楽しむ大会です。いよいよ明日開幕の世界陸上。二年に一度のトップアスリートの祭典を楽しみましょう!

 

 

 

 

 

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