ドイツW杯アジア一次予選 日本対オマーン戦(ホーム)の考察

ドイツW杯アジア一次予選 日本対オマーン戦(ホーム)の考察

2006年ドイツW杯アジア一次予選が遂に始まりました!そして初戦のオマーン戦。本来なら3−0くらいで勝てるレベルの相手なんですがひやひやしましたねー。最後に久保竜彦が奇跡を起こしてくれました。

 

まずなぜこんなに苦戦してしまったのか。それはやっぱりW杯の予選という独特の雰囲気、そして初戦という一番プレッシャーがかかる試合だった事が原因でしょう。まあW杯予選の特に初戦というのはいつもこんなものです。

 

 

ブラジルが予選で大苦戦したり7年前日本が勝てる相手(カザフスタン、ウズベキスタン、UAE)に三連続引き分けを喫したりして予選突破が危うくなったように予選というのは異様な雰囲気とプレッシャーに襲われるものなんですよ。

 

それに今までの挑戦者という立場ではなく勝って当たり前という状況になってますしそのプレッシャーは余計大きいものだったんでしょう。

 

前回の予選の時は一度も予選突破した事が無かった、そして今回は勝って当たり前。

 

たった1回の予選でここまで様変わりしているわけです。だからあの中村俊輔がPKを外したという本来ならありえない事でもW杯予選の初戦なら起こるわけです。まあ俊輔に関しては最後のミラクルアシストで帳消しという感じですかね(笑)。

 

 

なぜ点が取れなかったのか

 

しかしそれにしてもなぜ最後の最後まで点が入らなかったのか。これをW杯予選の雰囲気やプレッシャーのせいにしてしまうのは簡単です。

 

ですがやっぱり要因はその他にもあると思うんですよ。特にこの試合に関して言えば無駄なプレーが多かった、そしてルーズボールをキープ出来なかった。この二点につきるでしょう。

 

 

前者に関しては確実にショートパスをつないでゴールに迫っていけばもっと楽に勝てていたものの難しい1タッチパスやスーパープレーにこだわっていて失敗していたシーンが多々見受けられました。

 

普段落ち着いたプレーで確実にチームに貢献しているキャプテンの中田英寿でさえこの試合はそのようなプレーが目立ちました。本来難しいプレーは格上の相手に対してなんとか一糸報いようとしあわよくば少ないチャンスを生かして勝とうという作戦。

 

 

ゆえに失敗は多くなるんです。そしてオマーン相手にはこのようなプレーをすべきでは無かった。例えばパス一つ取ってもショートパスとロングパスでは疑いなくショートパスの方が成功率は高い。

 

しかし点がなかなか入らない→あせって難しいプレーをしようとする→さらに点が入らなくなるのでなんとか早く攻めようとロングパスを多用する、こういう悪循環に陥ってしまいました。

 

 

現に最後の久保のミラクルゴール。あれもロングパスを相手がクリアしたボールを俊輔が足に当ててそれがたまたま久保の足元に転がっただけの話です。

 

そして後者もこれに関わっているのですがロングパスが多くなるという事はボールがルーズになりやすいという事。そのルーズボールを支配するかされるかで大きく試合展開が変わります。

 

このルーズボールのキープがちょっと甘かった。しっかりとルーズボールをキープし的確にパスをつなぎ確実にボールをゴールに流し込む、こういう展開で試合を運べたらこれほど苦戦する事は無かったと思います。

 

 

悪循環にはまらない戦いを

 

まあこれも初戦という重圧&W杯予選という重圧→PK失敗→点がなかなか入らない→あせる、という悪循環に陥っただけの話。次のアウェーでやる時は初戦という重圧もありませんしW杯予選のプレッシャーにも慣れている頃でしょう。

 

さらにアウェーという事でサポーターに直で観られる事がなくある意味気楽に戦える、という面もあります。普段は素晴らしい力になってくれるサポーターですが重要な試合ではプレッシャーを増大させるという点も併せ持っているわけですね。

 

 

まあアウェー戦は今回の勝利のおかげである程度楽に戦えるでしょうし本来の力を発揮すれば一次予選突破なんて楽勝でしょう。7年前を知っているファンならおわかりかと思いますが本当に苦しくなるのは最終予選なのですから・・・。

 

とにかく内容はどうであろうと勝ってよかったです!

 

 

 

 

 

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