ロンドン五輪十五日目の考察(ボクシング、バレーボール、レスリング、陸上、サッカー)

ロンドン五輪十五日目の考察(ボクシング、バレーボール、レスリング、陸上、サッカー)

本日も素晴らしい快挙が達成されました。

 

ボクシングミドル級で村田諒太が金メダルを獲得!ボクシングでの金メダルは東京五輪の桜井孝雄以来です。日本人には厳しいと言われていたミドル級での金メダルは素晴らしい。

 

後半に逆転する村田本来の持ち味では無かったですが、なんとか粘って粘り勝ちしたような感じでしたね。

 

 

バンダム級の清水聡も銅メダルを獲得したため、今大会ボクシングでは二つのメダル。元々プロの世界では世界王者を多く輩出している日本。ボクシングで結果を残す土壌はあるはずです。

 

あとはプロのアマの垣根が今以上に低くなれば、これからもメダルを量産できる種目になるのではないでしょうか。

 

若い有望株が五輪を経てプロになる、五輪を目指すアマの選手がプロと一緒に練習する。そのような流れが今後も増えていくことに期待したいなと思います。

 

 

そして女子バレーでは韓国を破って銅メダルを獲得!ブラジル、イタリアを倒してきた韓国相手なので勝負はどう転ぶかわからないと思っていましたが、見事ストレートで勝利してくれました。

 

女子バレーは28年ぶりのメダル獲得。今大会は初のメダル獲得であったり何十年ぶりかのメダル獲得が多くて嬉しいですね。

 

 

男子レスリングでは湯元健一が三位決定戦で残念ながらアメリカの選手に負け銅メダルを逃しました。残り25秒守りきれば勝ちというところだったんですが・・・。

 

あまり足が動いていなかったので相手の捨て身の攻撃をかわしきれませんでしたね。兄弟でのメダル獲得はならず残念です。

 

 

本日の陸上競技

 

陸上では男子4継でジャマイカチームが36秒84の世界新記録で優勝!アサファパウエルが不在でも昨年の世界陸上で世界記録を出したメンバーがそのままで世界記録をさらに更新しました。

 

昨年の世界陸上で「アサファパウエルがいれば36秒台を狙える」と言いましたが訂正します。このメンバーにアサファパウエルが加われば36秒台前半が出るかもしれませんねw。

 

 

男子リレーチームは残念ながら5位。予選と同じタイムで走れていればメダル圏内だっただけに惜しかったですね。3−4走のバトンがやや詰まり気味で4走の飯塚翔太の走りが固くなってしまったのがタイムを落とした要因でしょう。

 

日本記録を上回る37秒台を出せばメダル取れると言ったのはやはり正しかったです。山縣亮太、飯塚翔太は初の世界大会なのでこの二人が経験積んで成長してくれれば来年の世界陸上では37秒台出せるでしょう。

 

私は飯塚が覚醒すれば日本はメダルをまた取れると言い続けてきました。今回の五輪の経験を成長に繋げて来年の世界陸上では今大会以上に活躍して欲しい!

 

 

男子やり投げのディーン元気は残念ながら10位。でトップ8が進める4投目以降に進めず。こちらも予選の記録を投げておけばと悔やまれますね。

 

優勝は自己ベストを決勝でどんどん塗り替えていった19歳のウォルコット。本来ならディーンが勢いに乗って彼のような投擲をしなければいけなかったですね。

 

 

今回は85mがメダルラインと言いましたが、実際は85mが金メダルラインでした。つまり自己ベストが84mのディーンも金メダルに届くチャンスはあったということです。

 

まだ二十歳ですし初の世界大会。思い返せば室伏も初めて出場した五輪ではまったく結果を残せませんでした。

 

来年の世界陸上では今度こそ結果を残して欲しい。そうすれば室伏広治の後継者として日本投擲界を引っ張っていってくれるのではないでしょうか。

 

 

女子マイルリレーではトロッター、アリソンフェリックス、マッコロリー、サンヤリチャーズというメンバーでアメリカが圧勝。

 

女子800mでは遂に同じ人が二度勝てないジンクスを打ち崩してサビノワが昨年世界陸上に続いて二連覇!

 

女子走り高跳びでもアンナチチェロワが昨年の世界陸上に続く主要世界大会二連覇。男子5000mはモハメドファラーが優勝して5000m&10000mの二冠。

 

 

男子50km競歩ではロシアのキルジャプリンがオリンピックレコードで優勝。女子20km競歩ではロシアのラシュマノワが女王カニスキナとのデッドヒートを制して見事世界新記録で優勝しました。

 

女子20km競歩ではリスが乱入して、アナウンサー「あー走ってますw。これは反則ですw」解説「ロスオブコンタクトですねw」というやりとりが面白かったですw。

 

 

男子サッカー決勝はメキシコがブラジルを破って優勝。メキシコは予選リーグが簡単な組に入ったということもあり、徐々に決勝に向けてコンディションをあげていく作戦だったのでしょうか。

 

準決勝、決勝のメキシコは本当に強かった。ブラジルはここまでのメンバーを揃えても五輪に勝てないとは・・・。やはり五輪に勝てない呪いでもあるのでしょうかw。

 

 

本日の見所

 

さて本日の見所です。いよいよ五輪最終日。

 

 

男子レスリングではフリー66kg級に昨年世界選手権銀メダルの米満達弘が表彰台を目指します。非常に厳しいブロックに入ってしまい、初戦ではなんと昨年世界選手権優勝のタガビーと当たることが濃厚です。

 

ここが事実上の決勝と言ってもいいかもしれない組み合わせですので初戦から全力でぶつかって欲しいですね。

 

 

また96kg級には磯川孝生が登場。近年の世界大会の成績を見る限りメダル獲得は厳しいかなという印象ですが、なんとか一つでも多く勝ってチャンスを広げて欲しい。

 

 

男子マラソンでは藤原新に期待。メダルとなると上位にアクシデントが無い限りほぼ不可能と言ってもいいくらいですが、落ちてくる選手を拾う粘りの走りで入賞を目指して欲しい。表彰台はケニア勢三人とエチオピア勢三人の争いとなるでしょう。

 

 

さていよいよ本日が最終日です。本日メダルを獲得すれば史上最多のメダル獲得数&日本選手団全日程メダル獲得というダブル記録がかかっています。

 

実質米満一人にこの期待がかかってくるので大変かなと思いますがwなんとかメダルを獲得して有終の美を飾って欲しいですね!

 

 

 

 

 

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