ロンドン五輪六日目の考察(競泳、柔道、バドミントン、テニスなど)

ロンドン五輪六日目の考察(競泳、柔道、バドミントン、テニスなど)

大会六日目は競泳やバドミントンの活躍が目立ちました。

 

 

しかし柔道は穴井隆将、緒方亜香里ともに2回戦敗退で敗者復活戦にも回れず。世界ランク3位の穴井、2位の緒方はまたしても格下の相手に敗れてしまいました。

 

日本でランク的にほぼ同格の選手に負けたのは平岡拓晃、中井貴裕くらいで後は全員格下の相手に敗戦。五輪直前の世界ランク上位でも結果に結びつかないというのが残念です。

 

 

負けた試合を観るところ、日本は受けが弱すぎる気がします。コツコツ有効や指導ポイント重ねても一発大技入れられて逆転負けするパターンが多い。

 

上野順恵、田知本遥以外の福見友子、中村美里、緒方亜香里、平岡拓晃、海老沼匡、中矢力、中井貴裕、西山将士、穴井隆将と全員技有り以上の技決められて負けている。

 

 

日本の組んで投げるという柔道の対策のために組ませない、投げさせない柔道を海外勢がやってきている。それでも日本は無理に投げに行って返し技でやられる。

 

また日本が組めなくて苦労してるところで、相手は強引に奥襟を掴んで力技で投げにくる。完全に対日本を研究されているように感じます。

 

これからは日本が海外勢に勝つための柔道を研究していかなければならない。上層部はしっかりこの結果を受け止めて対策を講じて欲しいですね。

 

 

競泳で鈴木が銀メダル

 

競泳ではまず女子200m平泳ぎで鈴木聡美が銀メダルを獲得。ついに銅縛りから抜け出すことができましたw。

 

自己記録を2秒以上更新する日本タイ記録。五輪に入って一気に伸びた一人ですね。まだ若いのでまだまだ成長していってほしい。

 

そして準決勝で自らが出した世界記録をさらに決勝で塗り替えたレベッカソニは本当に強かった!

 

 

男子200m背泳ぎでも入江陵介が銀メダルを獲得。ライアンロクテには勝ちましたがタイラークレーリーにやられてしまいましたね。0.4差の銀メダルは本当に惜しい。

 

しかしまだ入江も22歳。伸びる余地はあるでしょう。苦手なバサロを強化して次の五輪までの四年は日本競泳陣を引っ張っていってほしいですね。

 

 

男子200m個人メドレーでは萩野公介が5位、高桑健が6位。やはりマイケルフェルプス、ライアンロクテ、ラースローシェー、チアゴペレイラの4強は強かったですね。萩野は自分の持てる力を出し切ったと思います。

 

そしてフェルプスは競泳界史上初となる個人種目五輪三連覇達成!おめでとう!あなたはやっぱり世界最高の競泳選手だ!

 

五輪だけで16個の金メダル、2個の銀メダル、2個の銅メダル、合計20個のメダルというのは金メダル数も合計メダル数も他に誰も真似できないでしょう。全スポーツの中でも最も偉大な選手と言っても過言ではないかもしれません。

 

 

女子バドミントンダブルスは銀メダル以上確定

 

女子バドミントンダブルスでは藤井瑞希・垣岩令佳のフジカキペアがカナダのペアに勝って決勝進出!銀メダル以上確定!格下の相手に1ゲーム取られて冷や冷やしましたがなんとか勝ちきってくれました。

 

決勝は優勝候補の中国ペア。格上ですが金メダル目指して全力でぶつかってほしい。

 

男子シングルスは佐々木翔が世界ランク一位の中国選手にベスト8で惜敗。得意のジャンピングスマッシュで1ゲームを取るなど素晴らしい戦いを見せてくれましたが、惜しくも敗れてしまいました。

 

 

男子テニスシングルスでは錦織圭がデルポトロに負けてベスト4進出はならず。よく粘りましたがあと一歩届かなかったですね。

 

しかしテニス界にはこの強かったデルポトロの上にノバクジョコビッチ、ラファエルナダル、ロジャーフェデラー、アンディマレーという4強がいる。恐ろしいことですw。上位の壁は高いですがいつか錦織が乗り越えてくれることを願ってやみません。

 

 

その他種目では自転車チームスプリントでは8位入賞、フェンシング女子団体は7位入賞となりました。

 

 

本日の見所

 

さて本日の見所です。

 

 

柔道は最終日。最重量級に男子は上川大樹、女子は杉本美香が登場します。そしてこの階級には男子はテディリネール、女子はトウブンという絶対王者がいます。

 

上川は日本勢唯一のノーシード。世界ランクも低く、メダル獲得の可能性は最も低いと言われていました。リネール以前に負ける可能性の方が正直高いと言わざるを得ません。

 

しかし2010年の世界選手権の決勝でリネールを破って優勝した上川。あの時の上川が戻ってくれば可能性はあります。信じて期待しましょう。

 

 

女子の杉本は実力的には世界二位。本命が勝てないとは言ってもこの階級のトウブンの力はずば抜けていて、途中でころっと負けることは考えにくい。

 

昨年の世界選手権でも杉本はなすすべなく子供扱いされて敗れました。トウブンの強さはなんといっても183cm130kgという圧倒的な体格差で相手を押し潰す戦い方。調子とか技の切れとか関係無く、とにかく力で押していって相手に何もさせずに勝ってしまう。

 

まず杉本はしっかり決勝に進出すること。女子では松本薫しか決勝に進めていないのでまずはそこが第一条件。そして決勝でトウブンに挑む。とにかく挑んでいくしかない。我々はそれを祈りながら応援するのみ。信じたいと思います。

 

 

競泳では男女の4×100mメドレーリレーの予選が始まります。日本は男女共メダル獲得を目指しているので、まずはきっちり予選を抜けて欲しい。

 

また男子100mバタフライ決勝ではフェルプスが今大会個人で二つ目の金メダル獲得を目指します。

 

 

陸上も明日競技スタート。男子ハンマー投げ予選には室伏広治が登場。予選一投目で予選通過記録を投げられるかどうかで調子が判断できると思います。

 

女子100m予選では福島千里、男子400mH予選では岸本鷹幸がまずは準決勝進出を目指して走ります。女子10000mは決勝種目。エチオピア勢とケニア勢の対決に注目。

 

 

なでしこジャパンは決勝トーナメント初戦のブラジル戦。グループ3戦目の引き分け狙いが思わぬ形で賛否両論を受けていて精神面での影響もあるかもしれません。

 

ここで勝てれば日本は本物。金メダルに向けての最大の山場と言っていいかもしれません。とにかく勝ってベスト4を決める。ここで負ければメダルを逃します。

 

そしてメダルを逃すということは今後の女子サッカー界にも影響してくるでしょう。明日は日本女子サッカーの未来がかかった一戦と言っても過言ではないかもしれません。頑張って欲しい。

 

 

トランポリンは明日が男子決勝。伊藤正樹が金メダル獲得を目指します。ライバルとなるのは中国勢の二人。力では伊藤は三番手ですが中国勢二人を食って金メダルを獲得して欲しい。

 

 

明日はメダル濃厚と言える種目は無く、開幕から毎日続いていたメダルラッシュが初めて止まる可能性があります。そうならないためにも柔道やトランポリンでメダルを獲得して流れを続けて欲しいですね。期待しましょう。

 

 

 

 

 

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