オリンピック競技開幕前日 オリンピックを応援して頂いた皆様への感謝
いよいよ明日7/21の9:00から東京オリンピックの競技が始まります。
開幕前日に今思うことを率直に書きたいと思います。
私が初めてオリンピックを観たのは1996年のアトランタオリンピック。私が９歳の時でした。
マイアミの奇跡や有森裕子さんの銅メダルを薄ぼんやりと覚えています。
それからずっと日本のスポーツを応援し続けてきました。
2012年のロンドンオリンピックからはTwitter解説やホームページでの記事執筆を始め、今では多くの人に読んで頂けるようになりました。
そして2013年に東京オリンピックが開催決定。その時から東京オリンピックは私のスポーツファンとしての最初の集大成にしようと思って生きてきました。
しかし2020年に入って新型コロナウイルスが発生。そして東京オリンピックが一年延期。
この時から本当に苦しかったです。中止になってしまうのではないかという不安でずっと神経をすり減らしていました。
夜寝る前に「もし明日起きた時に中止というニュースが流れていたらどうしよう・・・」と不安を抱えながら床につき、朝起きた時に最初にニュースを見て中止報道が流れていないことを確認してホッとする。
そんな日々が１年半続きました。それほどまでに私の中で日本のスポーツを応援するということはライフワークになっていました。
これでもし中止になっていたら私は平静ではいられなかったでしょう。多分自暴自棄になっていたと思います。
そうなっていたら私の人生も命もどうなっていたかわからなかったと思います。
なので開催に向けて尽力して頂いた方、オリンピックをずっと応援して頂いた方には本当に感謝しています。
皆様のおかげで私は救われました。ありがとうございます。
そしてただの１ファンでしかない私ですらこれほど思い詰めていたのですから、当事者のアスリートの不安といったらいかほどのものでしょう。
想像もつきません。そんな不安な中でも開催されることを信じ、練習を積み続けるというのはどれほど苦しいことなのか。
そんな試練を乗り越えてきたアスリートがようやく今東京に集うのです。最大限の敬意を表すると共に全力で応援したいと思います。
コロナ禍でオリンピックを開催する意義というものが社会的に問われた１年でもありました。
私なりに考えたその答えを書かせて頂きます。
不平等が溢れる世の中、貧富の差も環境も異なる国々。
そんな世界中の国々のアスリートが集まり、その瞬間だけは平等に同じルールの中で、人生を賭けて努力し習得した技能をぶつけ合う。
人間の極限をフェアにぶつけ合うことの美しさは光となり観ている人の元へ届く。だからこそ多くの人が魅力を感じ、同じ時間を共有することができる。
そしてその瞬間は世界が一つになる。その一体感をもたらす光こそがオリンピックの意義であると私は思います。
その光に価値があるからこそ、世界中の人が視聴し、大きな影響力を持ち、商業的な価値も持つのです。
オリンピックは特別扱いされているという批判もありました。
たしかに様々な政治的意図や経済的意図があったのは事実でしょう。
しかしオリンピックほど世界中に注目されるイベントは無く、世界中が特別な価値を認めたからこそ開催ができたのだとも思います。
北朝鮮以外の全ての国が選手団の派遣を表明してくれました。
国際会議の場や外相会談でも多くの国が開催支持を表明してくれました。
ファイザーは大会のために無償でワクチンを提供してくれました。
日本だけがやりたいと思っていても実現はできなかったかもしれません。
世界中の国が開催に向けて動いてくれたからこそ実現できたのだろうと思います。
五輪より命が大事だという批判もありました。しかしそもそも命より大事なものがあるでしょうか？
「○○より命が大事」の○○を自由に変えれば自分の気に入らないものを何でも潰せることになりうる危うい批判だと思います。
たしかにスポーツが直接人の命を救うことは無いかもしれません。しかし間接的に命を救うことはあると思います。
東京オリンピックは東日本大震災からの復興というのもメインテーマの一つでもあります。
思い返せば10年前の東日本大震災。今と同じように日本中が悲観に暮れていました。
そんな時たしかにスポーツは直接地震や津波の被害を防ぐ役には立たなかったと思います。
しかし復興祈念試合でのカズのゴールやなでしこジャパンの優勝や楽天イーグルスの勝利、羽生結弦選手の活躍などは沈んだ日本を照らす光の一つになっていたと思います。
多くの人が勇気や元気や希望を貰ったと思います。それこそがスポーツが持つ力であり光だと思うのです。
そして今、世界中が暗くなっている中で、世界中を光で照らして欲しいと世界から託されたのが日本です。
聖火は単なるセレモニー的な火ではなく世界からの期待が集まった希望の火だと思うのです。
もし大会が中止になっていたら冒頭で私自身について書いたのと同じように多くの人が失望し、絶望に暮れていたでしょう。
失望、絶望。その延長線上には死が存在します。
しかし裏を返せば世界中に希望を届けることができればそれは間接的に世界中の人の命を救うことに繋がるでしょう。
東京オリンピックはそういう大会にしなければならないなと思います。
ではどうすればそういう大会になるのか。一般人の我々にできることは「アスリートを応援する」ということだと私は思います。
残念ながら今回の大会はほとんどのセクションが無観客で行われることとなりました。
過去の大会のようにお祭り騒ぎで盛り上がるような大会にはなりません。
しかしアスリートの真剣勝負という場は残りました。それをテレビ等を通じて応援することはできます。
むしろ「アスリートの真剣勝負の場」以外の多くの無駄な要素が削ぎ落とされた大会になったとも言えます。
ならば今まで以上に純度の高い真剣勝負が繰り広げられることになるでしょう。
私はそれをしっかり見届けようと思います。
そして毎日SNS等で見所などをお知らせしたいと思っています。
明日の見所は9:00からソフトボールの開幕戦。日本対オーストラリア。
そして19:30からはなでしこジャパンの初戦。日本対カナダがあります。
ここまでたくさんのことがあった東京大会ですが、明日からは是非競技にご注目ください。
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