北京五輪 2/6の競技レポートと明日の見所紹介
まずはスキージャンプ男子ノーマルヒルで小林陵侑が金メダルを獲得!
1回目はジャンプに不利な追い風の中でW杯上位陣が総崩れになる中で、小林陵侑だけは素晴らしいジャンプをしました。
追い風の中でもしっかりと距離を出せる技術の高さが現れていましたね。
1回目で小林陵侑の後に続く2、3、4位の選手はプレブツ、ストッフ、クリモフと今季あまり成績が良くなかったものの条件に恵まれて上位に来た選手達。
2回目はこれらの選手達と近い順番で飛ぶので、1回目終了時点でかなり金メダルは有力になりました。
そして2回目は1回目5位のフェットナーが大ジャンプをして順位を上げてきたものの、小林陵侑は1回目でフェットナーと10ポイント以上、距離にして5m以上の差をつけていました。
小林陵侑の2回目は大ジャンプとはいかなかったもののしっかり及第点のジャンプをして、見事に金メダルを獲得してくれました。
ちなみに1回目上位だったプレブツ、ストッフ、クリモフの3人は順位を落とし4、5、6位に。
やはり条件に恵まれて1回いいジャンプをしても2本揃えるのはなかなか難しい。
小林陵侑の金メダルは他の上位陣が総崩れになるような厳しい条件の中で、素晴らしいジャンプをして首位につけた1回目が大きかったと言えるでしょう。
昨日は風に恵まれれば勝てるなんてことを書きましたが、風に恵まれなくても勝てた。本当に凄かったです。
これで長野五輪以来24年ぶりとなるジャンプでの金メダル。
長野五輪は私が初めて冬季五輪を観た大会で、当時のことも覚えているので感慨深いですね・・・。
また小林陵侑はジャンプ台が大きくなるほど得意な傾向にあるので、ラージヒルとの2冠を十分見えてきたと思います。
続いて女子モーグルは川村あんりが5位入賞。
決勝1回目は2位、決勝2回目は3位と着実に勝ち上がっていきましたが、最後のスーパーファイナルは惜しかった。
メダルラインまでたった0.6点ということで3位の選手に比べてターン点はよかったのですが、タイムが出なかったのと第2エアの着地でわずかに乱れた分、僅差で届きませんでした。
今季W杯で3勝、世界ランク1位という立場で臨んだ大会でしたがやはり1発勝負というのは難しい。
同じくW杯3勝、世界ランク2位で前回女王のラフォンもメダルを逃していますので、スーパーファイナルに残った上位6人の力は拮抗していました。
しかしながら川村はまだ17歳。上村愛子さんが同じ17歳で長野五輪に出場して、その後4大会に出場したので川村もまだまだチャンスはあります。
この経験を糧にさらに実力をつけて4年後は金メダル大本命というくらいの存在になって欲しいと思います。
女子スロープスタイル決勝は岩渕麗楽が5位、村瀬心椛が10位という結果。
岩渕は1回目、2回目ときっちりスコアを残して3回目にダブルコーク1260を狙いましたが転倒。
予選2位通過だった村瀬は1回目で予選では決めていたダブルコーク1080でミスが出てしまったのが痛かったです。
1回目でしっかりスコアを残しておけば安心して2回目、3回目でダブルコーク1260に挑めたと思うのですが、1回目でスコアを残せなかった。
1回目でスコアを残せていない状況で残り2回ダブルコーク1260で勝負するというのは厳しいものがありましたが、しかし最後までメダルを狙って攻めてくれたと思います。
ビッグエアに期待しましょう。
男子スロープスタイルは大塚健が6位、濱田海人が12位で予選通過。
濱田は独創的な自分のスタイルで滑り、大塚は1回目でミスが出たものの2回目でファーストエアからトリプルコーク1440を決めると、第2エアと第3エアは安全に抑えて着実に予選通過。
世界のレベルが非常に高い競技なのですが、大塚も抑えて6位通過というのは期待が持てます。
明日の決勝では大塚はメダル争い、濱田は入賞争いに絡んで欲しい。
フィギュアスケートの団体は男子フリーが終わった段階で3位と銅メダルがかなり有力になってきました。
競り合っていた中国と女子SPで8ポイント差の大差をつけられたのが非常に大きかった。
相対的に実力が劣ると見られていた中国の女子SPはミスが出て最下位になったのに対し、樋口はしっかりまとめてワリエワに次ぐ2位。
この時点で日本の団体戦の銅メダルは9割9分確実という状況になりました。
そして男子フリーの鍵山も最高の演技で男子首位。4位のカナダが最下位に沈んだので日本の銅メダルはほぼ間違いないでしょう。
そして明日の注目競技と見所紹介です。
10:22-11:01 フィギュアスケート団体ペアFS
11:31-12:10 フィギュアスケート団体アイスダンスFD
12:37-13:16 フィギュアスケート団体女子FS
13:00-13:25 スノーボード男子スロープスタイル決勝1本目
13:27-13:52 スノーボード男子スロープスタイル決勝2本目
13:54-14:19 スノーボード男子スロープスタイル決勝3本目
17:30-18:50 スピードスケート女子1500m
20:45-21:36 スキージャンプ混合団体1本目
21:51-22:27 スキージャンプ混合団体2本目
フィギュアスケート団体からスタートしますが、日本は3位のカナダと9ポイント差をつけているので、ペアでカナダを上回った時点で銅メダル以上が確定します。
日本のメダルはほぼ間違いないというレベルで、ただ上のアメリカと3ポイント差ですがアイスダンスではアメリカが1位、日本が最下位だと予想されるので銀は難しいという状況です。
ここまで全員が完璧に役割を果たしてくれているので、明日も確実に銅メダルを確定させてくれることを期待しましょう。
そして13:00からは男子スロープスタイルの決勝があります。
予選からどんどんトリプルコークが出てくるような高いレベルの試合で、日本勢は大塚と濱田の二人が決勝に残っています。
特に大塚は予選抑えて滑って6位通過なので、ベストのランができればメダルも夢ではありません。
最後の第3エアでトリプルコークをやっている選手はたくさんいましたが、第1エアからトリプルコークを繰り出していたのは大塚だけでした。
大塚は第1エアでトリプルコークを成功させて第2エア、第3エアは抑えるというルーティンでしたが、明日は第3エアでもトリプルコーククラスの大技を繰り出してくると思われます。
最初の第1エアでのトリプルコークと最後の第3エアがメダルへの鍵になってきます。
濱田は自分独自のスタイルで楽しんで滑って、予選はギリギリ12位通過とあと3本滑るチャンスが舞い込んできました。
入賞を目指して頑張って欲しいです。
17:30からはスピードスケート女子1500m決勝。
高木美帆の本命種目であり、高木美帆は今季W杯でこの種目全勝。
金メダルの可能性は結構高いと思っています。
また高木菜那、佐藤綾乃もベストの滑りができればメダルに絡む実力はあります。
20:45からはスキージャンプの混合団体。
小林陵侑と高梨沙羅という男女のエースはしっかりアドバンテージを取ってくれるはずなので鍵になるのは日本勢の2番手。
女子は伊藤が個人戦でまずまずのジャンプをしましたが、男子は今日小林陵侑以外は奮わなかったので不安要素。
おそらく予選でよかった佐藤幸椰が起用されるのかと思いますが、ここがどれだけメダル争いの国と比べて見劣りしないかが大切になります。
金メダルは女子で1位、3位の選手を揃えて男子も4位、9位と実力のあるスロベニアで固いでしょう。
ただ2位、3位争いは混戦なので日本もメダルに絡むチャンスは十分あります。
期待して見守りましょう。
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