サッカー パリ五輪での活躍が期待される選手たち GK、DF編

サッカー パリ五輪での活躍が期待される選手たち GK、DF編

東京五輪のサッカーは3位決定戦で敗退し、最終結果は4位。

 

南アフリカ、メキシコ、フランスと同居したグループリーグで3連勝というところまでは見事でした。

 

しかしベスト8でニュージーランド相手に120分戦う死闘となり、その疲れが残ったベスト4でもスペイン相手に守勢に回り120分戦って0-1と敗戦。

 

中2日という日程で2試合連続で延長を戦い、もう力は残っていなかったか3位決定戦はメキシコに1−3といいところなく完敗して4位。

 

メキシコ五輪以来2度目のメダル獲得とはなりませんでした。

 

 

今大会の日本は金メダルを狙えるチームだったと思います。

 

しかし結果的には金メダルのブラジル、銀メダルのスペイン、銅メダルのメキシコより総合力で劣っていました。

 

思い返すと金メダルを狙うためには過密日程の中でどこかでターンオーバーを入れる必要があったのだと思います。

 

それはグループリーグ3戦目のフランス戦だったでしょう。しかし実際は1点差で負けても突破が決まる状況でも安全策を取り、メンバーを大きく入れ替えませんでした。

 

ここで主力を完全に休ませながら通過できていたら、ニュージーランド戦も余力を持って勝てたかもしれませんし、その場合はスペイン相手にももっといい勝負をできた可能性があります。

 

フランス戦でターンオーバーさせる決断ができなかった監督力や控えメンバーの質という面も含めて、ベスト4というのが今大会の日本の限界値だったのかもしれません。

 

 

そしてパリ五輪への展望ということですが、サッカーは年齢制限があるので次のオリンピックはガラッとメンバー変わります。

 

今大会メンバー入りした中で次回大会にも出場資格があるのは久保建英と鈴木彩艶のみ。

 

なので今回の記事では現在頭角を現しつつあるパリ世代のメンバーを紹介していくこととします(今季スタッツは全て2021/9/15時点)。

 

まずは前編としてGKとDF編です。

 

なお基本的には海外リーグやJリーグで活躍している選手を中心に紹介しますが、それ以外にも私が個人的に楽しみにしている選手に関しては現時点で出場機会を得られていない場合でも紹介します。

 

 

GK

 

・鈴木彩艶(浦和レッズ)

 

飛び級で東京五輪代表に選ばれた。Jリーグでは今季デビューし、デビュー戦から3試合連続で完封。

 

U17W杯を2度、U20W杯を1度経験しており、国際大会の経験も魅力。身長も189cmあり、順当ならパリ五輪の守護神になるだろう。

 

 

・小久保玲央ブライアン(SLベンフィカB)

 

柏レイソルのユースで育った小久保玲央ブライアンは2019年1月にポルトガル1部のSLベンフィカのU-23チームに移籍。

 

UEFAユースリーグ決勝のレアル・マドリード戦にも先発し、2-3で敗れるも、大会準優勝に貢献した。

 

193cmの期待の長身GKはまずベンフィカでBチーム、そしてAチームへと昇格していくのが目標となる。

 

 

DF

 

・中野伸哉(サガン鳥栖)

 

東京五輪代表合宿には当時17歳ながら招集され、最後まで東京五輪代表候補として名前が挙がっていた。すでにサガン鳥栖では主力として活躍している。

 

CBでもSBでもプレー可能だが、スピードもある左利きという点では今の日本で待ち望まれる左SBでの台頭に期待したいところ。

 

 

・大畑歩夢(サガン鳥栖)

 

鳥栖で中野伸哉と左CBのポジションを争っており、最近は大畑がスタメンで起用される試合が増えてきた。

 

中野よりさらに攻撃的なプレースタイルで、左足のクロスからチャンスを演出している。

 

中野と切磋琢磨しながらJ1で成長を続けて欲しい。

 

 

・成瀬竣平(名古屋グランパス)

 

今季グランパスでリーグ戦15試合に出場。右SBのレギュラーを掴みつつある。

 

堅実な守備が魅力なサイドバック。

 

 

・バングーナガンデ佳史扶(FC東京)

 

今季FC東京では小川諒也が右SBにて起用されたことで、バングーナガンデが左SBに抜擢され、リーグ戦では20節の大分戦から5試合連続で先発。

 

攻撃センスのある左SBなので、長友佑都がFC東京に復帰したことで長友から学べることも多いだろう。

 

しばらくは長友の控えという立場になると思われるが、いずれ長友からスタメンを奪って欲しい選手。

 

 

・半田陸(モンテディオ山形)

 

2019年のU17W杯ではキャプテンを務め、日本のグループリーグ突破に貢献。

 

今シーズンから山形で右SBのレギュラーとして定着した。

 

ウイングやボランチなど右サイドでは前でもプレーでき、CBもこなせるポリバレント性も評価の高いポイント。

 

 

・西尾隆矢(セレッソ大阪)

 

今季開幕戦でCBのスタメンに抜擢され、そのままセレッソの主力に定着。

 

第3節ではJリーグ初ゴールも記録しており、CBや右SBでの活躍を期待したい選手。

 

 

・藤原優大(SC相模原)

 

青森山田高校時代に1年次からメンバー入りして高校選手権の優勝に貢献し、浦和レッズに入団。

 

しかし浦和では出場機会を掴むことができず、今夏にSC相模原レンタル移籍。

 

相模原では早速3バックの右CBとしてスタメン出場を続けており、安定した守備力を示している。

 

 

・木村誠二(SC相模原)

 

藤原と共に今夏からSC相模原に加入し、3バックの右に藤原、左に木村と若い二人が出場機会を掴んでいる。

 

186cmの長身を武器にして、まずは相模原で活躍し、存在感を高めたい。

 

 

・鈴木海音(ジュビロ磐田)

 

U15から年代別の代表の常連であり、2019年のU17W杯にも出場。東京五輪のトレーニングパートナーにも選ばれた。

 

ジュビロ磐田ではポジションを掴めていないが、国際大会の経験は豊富なため、チームで出場機会を掴めれば代表でも引き続き主力として活躍できる可能性はある。

 

 

・チェイス・アンリ(尚志高校)

 

パリ世代のCBで最も期待されているのは高校生の彼かもしれない。

 

まだ高校生ながらU20日本代表候補にも飛び級で招集され、オランダAZのU23チームやドイツのボルシアMGU19チームにも練習参加。高卒からいきなり海外挑戦も噂されている。

 

187cmと高さもあり、1対1の強さも同世代ではずば抜けている。そして前線へのフィードや自身で持ち上がってのオーバーラップも質が高く、冨安に続く世界的なCBになる可能性を秘めている。

 

 

 

 

 

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