スケートボード 東京五輪振り返りとパリ五輪への展望

スケートボード 東京五輪振り返りとパリ五輪への展望

東京五輪では4種目中3種目で日本人選手が金メダルを獲得したスケートボード。

 

男子ストリートでは堀米雄斗が金メダル。

 

女子ストリートでは西矢椛が金メダル、中山楓奈が銅メダル、西村碧莉が8位入賞。

 

女子パークでは四十住さくらが金メダル、開心那が銀メダル、岡本碧優が4位入賞という結果でした。

 

 

今回のスケートボードの代表は皆若いので、3年後のパリも基本的に今大会のメンバーが中心になると思われます。

 

 

男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗は22歳。

 

この若さでも今大会の日本チームの中では年長の部類に入ります(そもそも20代が堀米と平野歩夢しかいないのですから)

 

堀米はロサンゼルス五輪までの3連覇を目標と述べていましたので、当然パリ五輪も期待したい一人になります。

 

そして今大会予選落ちにはなったものの白井空良は19歳、青木勇貴斗は17歳とこの二人の成長にも期待したいです。

 

 

女子ストリートの三人は金メダルの西矢椛が13歳。「13歳真夏の大冒険」は今大会最も印象に残る実況だったかもしれません。

 

銅メダルの中山楓奈は16歳、8位入賞の西村碧莉は20歳と3人ともパリでの活躍を期待できる年齢です。

 

この3人以外にも世界ランク15位の織田夢海は14歳、世界ランク18位の赤間凛音は16歳と東京オリンピックを逃した選手の中にも有望株がいます。

 

これだけ若い選手が世界でも上位で争うレベルにありますから、3年後も誰が出ても活躍ができる層の厚さは維持できるのではないでしょうか。

 

 

男子パークはスケートボード4種目の中で唯一日本が世界から取り残されている種目と言えます。

 

平野歩夢は今回14位という結果でしたが、そもそも平野はスノーボードの選手でスケートボードには出場すること自体が快挙。

 

来年には北京冬季五輪がありますから、今後は本職のスノーボードに活躍の場を戻すという可能性が大きそうです。

 

平野以外で国際大会上位経験がある選手というと22歳の笹岡健介がいます。

 

男子パークについては笹岡健介がパリ五輪で上位を目指すという展開になりそうです。

 

 

女子パークは金メダルの四十住さくらが19歳、銀メダルの開心那が12歳、4位入賞の岡本碧優が15歳。

 

3人とも若いですが、特に今回トリック難度が最も高かった岡本碧優は今回の悔しさをバネにさらに伸びるのではないでしょうか。

 

パリ五輪までは岡本碧優を中心に競技が回っていき、岡本碧優によって競技レベルがさらに引き上げられていくという展開を予想します。

 

そしてこの3人以外にも世界ランク7位の中村貴咲がいます。

 

中村貴咲はXゲームでこの種目の日本人初優勝を成し遂げたいわば先駆者。

 

最後の選考大会の成績により開心那に逆転を許し、最後の最後で東京五輪の出場権を逃した選手です。

 

中村貴咲は現在21歳と今大会に出場した3人よりは年上ですが、まだまだ巻き返しを狙ってくるでしょう。

 

 

以上スケートボードの全4種目についてパリへの展望を見ていきましたが、どの種目にも有望選手は多く、今大会の好成績で競技人口も増えるでしょう。

 

今はまだ知られていない新たな新星が3年後に出てくる可能性も十分ありえます。

 

もっともスケートボードという競技のカルチャーを考えると今からパリ五輪を考えるというよりも、大会ごとに楽しんで競技をしながら最終的に成績を残した選手がパリ五輪に辿り着くということになりそうです。

 

 

最後に実現可能性は別としてちょっと楽しみにしたいトピックを一つ。

 

今大会を現役ラストランと表明して見事に6位入賞を果たした男子マラソンの大迫傑。

 

その大迫傑選手の長女、大迫優さんはスケートボードでオリンピックを目指しているそうです。

 

大迫優さんは現在8歳。13歳の西矢椛や12歳の開心那の活躍を考えると、ちょうどパリ五輪の頃に頭角を現してきてもおかしくない年齢です。

 

また大迫傑選手の次女、大迫鈴さんも3歳ながらすでにスケートボードに乗れているようです。

 

もしかしたらお父さんが取れなかったオリンピックのメダルを娘さんがスケートボードで取る、なんてこともいつか起こるかもしれません。

 

将来を楽しみにしながら見守りたいですね。

 

 

 

 

 

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