サッカー 2022年親善試合パラグアイ戦雑感

サッカー 2022年親善試合パラグアイ戦雑感

カタールW杯に向けた重要な強化試合となる6月の4連戦。

 

最初の1戦目はパラグアイとの試合が行われました。

 

スタメンはシュミット・ダニエル、山根視来、吉田麻也、谷口彰悟、伊藤洋輝、遠藤航、原口元気、鎌田大地、堂安律、浅野拓磨、三笘薫という11人。

 

ベストメンバーは次のブラジル戦でということで今回のパラグアイ戦は比較的テストという意味合いが大きい試合でした。

 

 

特に試しておきたかった部分は左SBの伊藤洋輝。

 

ドイツブンデスリーガ1部でレギュラーとして活躍している期待の若手が満を持して代表デビューです。

 

左SBはアジア最終予選で長友と中山が使われましたが、どちらも出来は十分とは言い難かったので、伊藤にかかる期待は大きかったです。

 

そしてもう一つは鎌田大地がインサイドハーフで機能するか。

 

鎌田は当初アジア最終予選でもスタメンでしたが、活躍することができず、その後代表から外れていました。

 

そもそも鎌田のトップ下が機能しなかったので、フォーメーションを4−3−3に変えて、そこから6連勝で勝ち抜いたという流れでした。

 

それでも代表を離れていた間、ドイツのフランクフルトで活躍。

 

その活躍が認められ、再び代表に戻ってきました。

 

しかし今の代表に本来鎌田のポジションだったトップ下はありません。

 

今の日本代表で鎌田の存在価値を示すにはインサイドハーフとしての適性を見せるしかありません。

 

 

そんな大きな二つのテーマがあった試合でしたが、結果的にはどちらも大成功でした。

 

伊藤洋輝は左サイドで安定感のあるプレーを見せ、セットプレーでも強さを発揮。

 

W杯の初戦がドイツ戦であることを考えると、日頃からドイツでプレーしているということも含めて長友や中山より優位性があるなと感じました。

 

そして鎌田大地も落ち着いたプレーでゲームを支配しました。

 

この二人は一躍スタメン候補に数えられる存在になったと言えるでしょう。

 

 

試合は原口のスルーパスから浅野が得意の抜けだしでGKとの1対1を作り先制。

 

原口も現状はインサイドハーフの控えという立ち位置ですが、控えとしての序列は高いだろうということを示しました。

 

2点目は堂安のクロスから鎌田がヘディングで追加点。

 

後半には1点を返されるものの、三笘がゴール前で落ち着きを見せた見事なゴールを決めて3-1に。

 

さらに田中碧が素晴らしいミドルシュートを決めて4-1と快勝しました。

 

 

三笘に関してはオーストラリア戦でジョーカーとして試合を決める働きをしたものの、先発出場したベトナム戦は今ひとつ。

 

このままではジョーカーとしての役割に収まりそうな立場にありましたが、今日は先発して好プレーを見せました。

 

今のところ左ウイングのファーストチョイスは南野でしょうが、三笘も先発で使える目処が立ったと言えるでしょう。

 

 

この試合の大きな収穫としては伊藤洋輝の左SBと三笘薫の右ウイングの先発起用に目処が立ったこと。

 

そして鎌田大地、原口元気が好プレーを見せたことでインサイドハーフの層が厚くなったことでしょう。

 

1トップは浅野が先制点を決めたものの、前田や古橋に対して明確にリードしたとはまだ言えません。

 

おそらく浅野、前田、古橋のうち2人が本大会に選ばれるのでは無いかと予想しています。

 

 

次戦は6/6のブラジル戦。

 

ブラジル戦はアジア最終予選のメンバーを主体として戦うことになるでしょう。

 

スタメンは冨安がまだ怪我で使えないとするならば権田、山根、吉田、板倉、長友、遠藤、守田、田中、伊東、南野、上田という11人が予想されます。

 

現状のベストメンバーでどこまでブラジルと戦えるか。

 

ブラジルは韓国を5-1と圧倒しておりさすがの強さを見せていますが、ブラジル相手にある程度良い戦いができなければドイツやスペインに勝利することなど望めません。

 

いよいよ伊藤洋輝にポジションを奪われてもおかしくない長友がブラジル相手にどれだけのプレーをできるか。

 

そして大迫が調子を落として代表から外れた今、1トップの主軸として期待がかかる上田絢世がどのようなプレーができるかが特に注目ポイントでしょう。

 

ブラジル戦はW杯に希望が持てる戦いを期待したいですね。