2003年親善試合 日本対韓国戦の考察(アウェー)

親善試合 日本対韓国戦の考察(アウェー)

W杯開幕一周年の節目となるこの日行われた日韓戦。一月前にアウェーで負けた雪辱を晴らすために本気になった韓国を迎え撃ちました。

 

しかし結果はいいところなく1−0で負け。シュート二本という結果以上に惨敗という感じでした。とにかく攻撃面に問題あり。

 

三都主、稲本潤一が調子を落とし、とにかく小笠原満男にボールを預けるだけの一辺倒。結果相手はそこだけに注意していればよくどんどん押し込まれていきました。

 

稲本潤一、鈴木隆行以外の海外組がいない中ゲームを作り出さなければいけないのに攻撃にリズムが生まれず結果チャンスも生まれずシュートも生まれない。惜しいシーンが前半の鈴木のシュートのみという本当に情けない試合展開でした。

 

 

リズムを変える選手が必要

 

やはりああいう状態に陥った時にはリズムを変える選手が必要。普段は中田英寿、中村俊輔、小野伸二という大黒柱がいるためそのような事態には陥らないんですが今回は話は別。

 

リズムを作り出せる選手は小笠原のみで同じ2列目でコンビを組んだ三都主は使う選手じゃなくて使われるタイプの選手。結果小笠原一人にかかる負担が大きかった。

 

 

こういう状況だからこそ是非ともU−22のファンタジスタ松井大輔を使って欲しかった。

 

三都主→松井と交代させるだけでもゲームメイク、チャンスメイクを両方担わなければならなかった小笠原の負担が軽減しチャンスメイク→松井、ゲームメイク→小笠原という明確な役割分担が出来たはずです。

 

松井にしろ名波浩にしろ藤田俊哉にしろ、この試合には攻撃のリズムを変えられる選手がいなかった事が一番の原因でしょう。

 

 

守備陣はなんとか保てたという感じ。失点のシーンの名良橋のパスミスは残念でしたがそれだけじゃなく他にも崩されまくり。相手が同レベルの韓国だからなんとか保ててものの強い相手と戦ってたら崩壊の可能性もありました。

 

しかし全ては攻撃陣の不振が原因。攻撃を作り出せず逆に押し込まれ守備陣の負担がかさむ。悪循環が起こっていました。これでは点を取られるのも無理はないでしょう。逆に後半40分まで0点に抑えたことのほうが評価出来ます。

 

やっぱり海外組は不可欠なのか・・・。そういう印象を与えたゲームでした。なんだかんだ言ってもジャマイカ戦やウルグアイ戦など海外組が合流した試合はコンビうんぬんはおいといてもちゃんと攻撃の形が出来てましたしね。

 

 

韓国戦の選手評価

 

楢崎 6、5:よく一点に抑えた!そう言ってあげたいほど今回は頑張った。決してファインセーブは無かったけれど安心して見ていられた。
名良橋 5、0:失点シーンのミスは残念。攻撃時も効果的な動きは出来る中途半端なプレーに終始した。
森岡 6、0:可も無く不可も無くだったが危険なシーンをPKすれすれのディフェンスで防いだのは評価出来る。
秋田 5、0:相変わらず1対1は強い。が、スピードが無いため韓国FW陣にメタメタにされてた。
服部 5、5:タレントが多い韓国攻撃陣相手によく頑張っていた。
稲本 5、0:コンディション不調。いいプレーは無かった。調子を整えて欲しい。
中田浩 5、5:悪くは無かったが試合から消えてたシーンも多々ある。
三都主 4、5:またまたダメな出来。相変わらず持ち味のドリブルは発揮出来ず。スランプは脱出出来ず。
小笠原 6、0:負担は大きかったがよくやっていた。目立つプレーは無かったが攻撃陣を一人で支えていた。
鈴木 5、5:前半のシュートはよかった。でもそれだけ。
中山 5、0:シュート0本は評価出来ない。
大久保 6、0:初の代表戦としてはまあまあ。積極性は見せた。
永井 5、5:なんとなくどっちつかずのプレー。奇跡の再現は実現せず。
遠藤 5、5:特に目立ったプレーは無し。試合から消えてた。
ジーコ 5、0:交代のタイミングが悪い。使い方も悪い。効果的な交代が出来てなかった。ただ大久保、永井の投入は点を取りに行こうという気概を感じられて良かった。

 

 

 

 

 

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