2006年親善試合 日本対ドイツ戦の考察

2006年親善試合 日本対ドイツ戦の考察

ドイツ戦は2−2の引き分け。いやーいい試合だった!これぞ海外組!といった試合を見せてくれました。

 

まずボールを支配されながらも前半20分までドイツに一本もシュートを打たせずかつ日本は中田英寿の決定的なシュートを含む三本のシュートを放ったというのがよかった。

 

相変わらずスロースターターな感じがしましたがそれでも序盤をきっちり守りきったところは素晴らしい。

 

 

ここにきてようやく日本の戦い方が確立されてきた、というかジーコのやりたいことがわかってきた。

 

自分達と同等or各下の相手ならボールポゼッションを高めて確実に攻める。各上の相手ならボールを持たれても守備をしっかり固めてセットプレーとカウンター、そして相手が疲れてきたところで攻撃。

 

ドイツと引き分けたという事実よりも世界に対して戦える明確な戦術が確立されたというのが凄く大きいと思います。

 

 

しかし勝ち切れず・・・

 

しかしやっぱり一度は2−0にしたんだから守り切って欲しかった。本番のシュミレーションとして今日の試合を位置付けるなら仮想ブラジルというよりむしろ仮想クロアチア。クロアチア相手に勝ち点1か3では重みが全然違います。

 

実は日本って追いつくのは得意なんですけど守りきるのってあまり得意じゃないんですよね。アジア一次予選のシンガポール戦、最終予選の北朝鮮戦、イラン戦、コンフェデメキシコ戦などなど。

 

今日も2−0にしたあと慌てすぎた。リードを奪ったあと攻撃のカードを切りにいったのは間違って無いと思いますが選手達の落ちつきが欲しかったですね。

 

 

リードしたあときっちり守りきれるかどうかが日本の予選リーグ突破を大きく左右すると思います。そのためには時間稼ぎのようなマリーシアがもっと必要だと思います。あとやっぱり今野みたいな守りきるための守備専ボランチが欲しかった・・・

 

ちなみにふと気付いたことなんですが日本時間早朝に行われる代表戦ってかなりいい試合が多いと思いました。03年コンフェデフランス戦、04年チェコ戦、イングランド戦、05年コンフェデブラジル戦、そして今日のドイツ戦。

 

ちなみに本番のブラジル戦も早朝キックオフ。これはひょっとするとひょっとするかもよ・・・?

 

 

ドイツ戦の採点

 

さてここからは採点

 

川口 6,0 安定してた
宮本 5,5 後半初めに危ないプレーありましたね。失点はまあしょうがない
中澤 6,5 この人がいなかったら今日の試合は成立していない
坪井 6,0 きっちり自分の役目は果たしたはず
加地 評価無し 軽傷であることを祈ります
三都主 5,5 いつもより守備は頑張ってたけど相変わらずボールをよく失う
福西 7,0 影のMOM。好守に渡って軸となる活躍
中田英 6,5 変なパスが二本あった以外は素晴らしい!
中村 6,5 前半は消えてたシーンも多かったが後半は数多のチャンスを演出。一点目の起点となったプレーとか最高
柳沢 6,5 相変わらず動きは素晴らしく前半のヒデの決定的なチャンスや一点目のアシストを記録
高原 7,5 ドイツ相手に二点決めたんだから文句無いでしょう?もはやアジア最強DFターカハーラとか呼ばれる時代は終わった(笑)

 

駒野 6,5 アクシデントで急遽出場にも関わらず素晴らしいプレー
大黒 6,5 飛び出しはいつものように素晴らしい。ゴールは本番で決めて下さい
玉田 5,5 あまりチャンスに絡めなかったが中盤のボールキープに貢献
ジーコ 5,5 リードした後攻撃のカードを切るのは良いが同時に守備のカードも切ってよかったのでは?例えば大黒を投入する時同時に遠藤や稲本を投入するとか

 

 

という感じで。結果は追いつかれて残念でしたけど本大会にむけて明るい兆しが見えましたね!これは予選突破いけますよ!

 

あとは今日二点ともセットプレーで取られてるので練習でしっかり対策してマルタ戦で攻撃のイメージを膨らませ本番に突入して欲しいですね。

 

 

 

 

 

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