女子卓球の東京五輪選考に物申す
昨日卓球の東京五輪代表が発表され、男子は張本智和、丹羽孝希、水谷隼が。女子は伊藤美誠、石川佳純、平野美宇の三人が内定した。
男子は上位三人とそれ以外の選手の力の差が開いているのでこれしかないというメンバーだろう。
しかし女子については本当に中国に勝つためには他の選択肢もあったのではないかと感じている。
もちろん今回の選考方法であればこの三人が選ばれるのは妥当であるし選ばれた選手に文句があるわけではない。
本当に頑張って欲しいし、全力で応援するつもりである。
私が物を申したいのは選考方法についてである。本当に中国に勝って金メダルを取るという目的に沿った選考方法だっただろうか。
団体戦は三人の選手でダブルス１試合とシングルス４試合を戦うことになる。
つまりシングルスで２戦出る選手が１人、シングルス１戦、ダブルス１戦と出る選手が二人ということになる。
このダブルス１試合、シングルス４試合の中でどのように３勝を取るか。
それを考えた選考方法がベストだろう。
日本のシングルスのエースは紛れもなく伊藤美誠である。
対中国の勝率も悪くなく、個人戦でも打倒中国を目指せる存在である。
しかし対中国の勝率で日本の２番手と言えるは今回選ばれた石川佳純や平野美宇ではなく佐藤瞳である。
石川や平野は近年中国のトップ選手相手にほとんど勝てていないのに対して、世界トップクラスのカットマンである佐藤瞳は先月末のグランドファイナル初戦でもリオ五輪金メダリストの丁寧に勝つなど石川や平野よりは勝負になっている。
次にダブルスを見ていくと近年中国ペアに勝てているダブルスは世界選手権で銀メダルを獲得した伊藤美誠、早田ひなの「みまひな」。
もしくはそのみまひなを破って世界選手権で優勝した孫穎莎、王曼昱ペアにグランドファイナル準決勝で勝利し、そのまま優勝まで駆け上がった木原美悠、長﨑美柚の「みゆーず」である。
以上のことを考えると中国に勝ちうる３人を本気で選ぶなら２パターンが考えられる。
パターン１は伊藤美誠、佐藤瞳、早田ひなの３人。
ダブルス：伊藤美誠、早田ひな
シングルス１：佐藤瞳
シングルス２：早田ひな
シングルス３：佐藤瞳
シングルス４：伊藤美誠
ダブルスを取り、佐藤瞳と伊藤美誠でシングルスを二つ取るというパターン。
もう一つのパターン２は伊藤美誠、木原美悠、長﨑美柚の３人。
ダブルス：木原美悠、長﨑美柚
シングルス１：伊藤美誠
シングルス２：木原美悠
シングルス３：伊藤美誠
シングルス４：長﨑美柚
ダブルスを取り、伊藤美誠でシングルスを２本取るというパターン。
このどちらかがベストだと思われる。
今回の選考方法は世界ランク上位二人が確定。その二人とダブルスの相性が合う一人を選択するという方式だった。
しかしこれではベストの組み合わせは選べない。
世界ランク上位一名を確定させ、残りの二名は勝率を考えて選考するという方式の方が良かったのではないかと思う。
今回選ばれた三人だと
ダブルス：石川佳純、平野美宇
シングルス１：伊藤美誠
シングルス２：石川佳純
シングルス３：伊藤美誠
シングルス４：平野美宇
という並びになると思うが良くて伊藤が２本取るところまでが現実的なところだろう。
決勝までは順当に勝ち進むが、決勝でなすすべなく中国に敗れるという可能性が高い。
さらに言えば中国は代表を自由選出するので、当然伊藤、平野、石川に分の良い選手を選んでくると思われる。
日本は中国に挑む立場なのに先にメンバーを晒すというのもどうなのだろうか。
中国のメンバーを見てから選考した方が良かったのではないか。
まず伊藤を確定させておいた上で、残りの二人は中国のメンバーを観た上で、伊藤美誠、佐藤瞳、早田ひなパターンか伊藤美誠、木原美悠、長﨑美柚パターンを選択する。
これが最も勝率の高い戦略だっただろう。
今回選ばれた以上はもちろん伊藤、石川、平野の三人には頑張って欲しいし、私の見込みを覆す活躍を期待したい。
願わくば打倒中国を成し遂げて欲しいと思う。
しかし選考方法については次回以降の五輪では今一度再考すべきではないだろうか。
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