2021年スポーツクライミング世界選手権 結果
2021年のスポーツクライミング世界選手権がモスクワで行われました。
日本選手を中心に各種目の結果をまとめます。
・男子スピード
日本選手の出場はなし。
パリオリンピックからはスピードは単独種目として分割され、現在は日本人でスピード専門でやっている選手はほとんどいません。
そのためしばらくは世界トップクラスの大会にて日本人選手がスピードで戦うことはないと思われます。
ウクライナのDANYIL BOLDYREVが優勝しました。
・女子スピード
こちらも日本選手の出場はなし。
ポーランドのNATALIA KALUCKAが優勝しました。
・男子ボルダリング
藤井快が金メダル、楢崎智亜が銀メダル、緒方良行が8位入賞、高田知尭が10位、天笠颯太が21位、今泉結太が35位という結果でした。
東京五輪に出場して4位入賞を果たしたエース楢崎を抑えて藤井が見事に金メダルを獲得。
藤井は全4課題をただ一人完登し、完全勝利。
特に最初の第1課題をキャンパシングと呼ばれる上半身だけで登る技術で一撃。
楢崎ですらゾーン獲得もできなかったこの難しい課題をただ一人攻略し、一気に勢いに乗りました。
この種目で日本勢は4大会連続の世界一。
なお3位にはフランスのMANUEL CORNUが入りました。
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・女子ボルダリング
伊藤ふたばが13位、中村真緒が14位、谷井菜月が16位、中川瑠が27位、小池はなが45位という結果でした。
オリンピックで優勝したガンブレットや銀メダルの野中も欠場、銅メダルの野口が引退し、日本も若い世代を送り込みましたが実力を出し切れず誰も決勝には残れませんでした。
優勝したのは今季W杯4戦で2勝と実力のある20歳の新鋭、アメリカのナタリア・グロスマン。
第1課題、第2課題をいずれも一撃。第3課題は一撃ならずも完投し、第4課題も一撃と全完登&3課題一撃と圧巻の優勝。
銀メダルはイタリアのCAMILLA MORONIでこちらも全完登でアテンプト数の差で準優勝。
ガンブレットとの対決が楽しみな上位2選手となりました。日本勢も食らいついていって欲しいですね。
・男子リード
楢崎智亜が5位入賞、緒方良行が7位入賞、吉田智音が12位、藤井快が13位という結果でした。
オリンピック決勝ではリードで順位を落とした楢崎ですが、今大会はきっちり5位入賞。
パリ五輪はボルダリングとリードの複合種目になるので、元々得意のボルダリングに加え、リードもきっちり対策を始めているなという印象です。
緒方もボルダリングとのダブル入賞という今後の複合を考える上でも上々の結果となりました。
優勝したのはオリンピックのリードでもトップだったオーストリアのヤコブ・シューベルト。さすがの強さを見せました。
・女子リード
谷井菜月が6位入賞、阿部桃子が10位、中川瑠が13位、小池はなが44位、伊藤ふたばがDNSという結果でした。
高校生の谷井菜月が得意のリードで6位入賞と見事な結果を残しました。
ボルダリングでも16位に入っており、現在17歳という若さを考えるとパリ五輪が楽しみな一人と言えるでしょう。
優勝したのは韓国の徐采鉉。オリンピック決勝でもリードで2位に入っている徐采鉉がさすがの強さを見せました。
またボルダリングで優勝したナタリア・グロスマンがリードでも2位に入っており、ボルダリングとリードいずれも世界トップクラスの力を示しました。
今後パリ五輪までの3年間で絶対女王のガンブレットのライバルになってくるのはグロスマンになってくるでしょう。
・男子複合
日本選手は今大会単種目に専念していたため、出場は無し。
ドイツのYANNICK FLOHEが優勝しました。
・女子複合
日本選手は今大会単種目に専念していたため、出場は無し。
オーストリアのJESSICA PILZが優勝しました。
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